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河合塾美術研究所 新宿校 授業風景
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河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

2016年5月アーカイブ

本科合同課外授業

毎年恒例の本科4専攻合同の課外授業を実施しました。

今年は絵具メーカー「クサカベ」にて工場見学と絵具作り。

 

まず絵具の成分や製造工程などのレクチャーを受けました。

絵具って顔料(粉)を糊で溶いて、練って作るんだー って意外と知らないですよね。

スタッフの方の丁寧で分かりやすい説明にみんな興味津々でした。

 

次にいよいよ工場見学。

 

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巨大なローラーで練り上げられていく鮮やかな絵具は神秘的で美しい!

ベテランの職人さんの仕事ぶりはかっこ良くて、みんな手元を覗き込んでます。

 

続いて昼食をはさんで絵具作り。

 

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二人一組で作ります。

顔料と水彩用メディウムをよく混ぜ合わせ、ガラスの練り棒(?)みたいなものでちょっとずつネリネリしていくと、使い慣れたあの絵具の感じになっていきます。感動〜!

 

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最後にチューブにつめて出来上がり。

ラベルを描いてパッケージにまで入れてくれてお持ち帰り。

 

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いや〜充実した課外授業でした。

今後も勉強になって楽しい授業を展開していきます。

お楽しみにー。

 

彫刻科 ぶらり上野〜谷中 彫刻の旅

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彫刻科本科生は野外スケッチを兼ねて上野に遠足に行ってきました。

例年、彫刻科では動物園にクロッキーに行くのですが、今年度からもっと遠足を増やして色々なところに出かけようと思っています。

 

まず話題のカラヴァッジョ展から。9時半過ぎから並んでいたので長蛇の割にはスムーズに入れました。カラヴァッジョは高名な画家ですが、実は絵描きの中でもかなり彫刻的な表現者なのです。

 

少し専門的な話になりますが、カラヴァッジョやカラヴァッジェスキたちの描く絵画空間の多くは主題がクローズアップされドラマティックな光があたっています。これを強調するため、背景は暗く闇になっていることが多いです。これがそれまでのルネサンス以降のイリュージョン・奥行きをそれらしく描く空間ではなく、キャンバスから手前にせり出し、浮かび上がる様な効果を生んでいます。

 

これは絵画史において革命的なことでした。

のちに20世紀のアメリカのアーティスト、フランク・ステラは、平面上の見せかけの奥行きではなく、本物の奥行きがあるレリーフ絵画を作りましたが、これはカラヴァッジョから着想を得たとされています。つまり、手前にせり出して見えたカラヴァッジョの絵をさらに推し進め、本当に絵からせり出している半立体にしてしまったわけです。

絵画は平面、というそれまでの半ば常識を破り、彫刻でも絵画でもない造形空間を生み出した。

文章で書くとなんだかややこしいですね。。

興味のある人は画像検索などしてみてくださいね。

 

彫刻科のデッサンともとても共通項のあるカラヴァッジョの作品は学生たちにとっても見応え十分でした。特に話題になっている初公開のマグダラのマリアは強烈ですよ!ブログ担当講師の筆者は、あまり人好きする絵が響かず、アートには刺激を求めてしまうタチなので、これぞ芸術!とうなってしまいました。まだの人は是非行ってみてください。


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さて、国立西洋美術館は「考える人」や「地獄の門」など、大型のロダン作品のコレクションで有名ですが、屋内の常設展示も多くのロダン作品をはじめ、ブールデルやマイヨールなどの西洋近代彫刻群が非常に充実しています。「面」や「稜線」「動き」などなど、受験彫刻で頻発するキーワードを講師がわかりやすく解説しながらの鑑賞。

とっても濃い午前中の3時間でした!

 

晴天のなか、そのまま谷中までお散歩。途中、SCAI THE BATHHOUSEで森万里子さんの彫刻を鑑賞し、芸大彫刻科講師室御用達!の中華屋さん「珎々亭」でお昼ご飯。


ch3.JPGのサムネール画像

 

そのまま日暮里方面まで散歩し、午後のメイン「朝倉彫塑館」を見学しました。

朝倉文夫さんという彫刻家の自宅兼アトリエで、それ自体が素晴らしい建築作品です。

朝倉文夫について詳しくは割愛しますのでネット等で是非調べてみてください。

日本近代彫刻史上、非常に重要な人物で、「上手い」という彫刻家は他にもたくさんいますが、別格!クラスのマスターです。

こちらは室内写真撮影禁止のためいきなり屋上ですが、戦後食料不足の折、ここの屋上菜園で育てた野菜を近所の人々に無償で配ったというから人間性もきっとマスタークラスですね!

 

彫刻展示だけではなく、和洋折衷の素晴らしい建築!とくに中庭!石!植木!池!

それから朝倉さん個人の古今東西さまざまな骨董品コレクション!

そして猫好きの方も是非!

一人でも楽しめますし、どの世代の人も「お母さん」を連れて行くと大変喜ばれますよ!間違いなしです。

 

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すぐ横の初音横丁入り口にある薄くてパリパリのたい焼きをおやつに買って、谷中墓地の中の公園でクールダウン。こちらも消失した谷中五重塔が建っていた有名なスポットです。

見事な古木の桜並木は新緑が芽吹き爽やかでした。そしてしばしスケッチ。

 

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今回は美術館巡りでものすごい情報量の1日でしたが、参加した学生は楽しそうでした。

次回遠足が楽しみです。

 

《2016年度 工芸紹介》

「工芸」ってなんだろう?

古いとか渋いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

今回の授業では今日まで脈々と受け継がれながら発展してきた「工芸」の世界を覗いてみましょう!


まず始めに現役芸大生や工芸作家の作品を鑑賞しながら、様々な素材と幅広い表現や技法に触れました。

 

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実際に手に取ったり間近で観ることで手仕事の魅力や作品のクオリティーに引き込まれている様子。写真では伝わらない重さや質感も肌で感じてもらいました。

 

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「どうやって作ってるの?」「綺麗!!」「私、これが欲しい~!」

始めは遠目から見ていた人も徐々に前傾姿勢となり声が上がってい

ました。

 

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金属加工や原型制作に使う道具は今まで見たことのないものも多く、精度の高い原型にはただただ驚いていました。

「作家も初めから作れていたわけではなく基礎をしっかり学んで経験を積み重ねてきたから自分のイメージを形にできるのですよ!みなさんも目標を掲げて前進あるのみ!!」

 

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続いて、写真や動画を見ながら工芸の種類や素材についてのお話しです。

金工、染織、漆芸、陶芸、木工芸、ガラスなど、馴染みのある素材もそうでないものも知らなかったことや気づかなかったことが沢山ありますね。

 

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2グループに分かれて素材実演!

今年は「漆」と「染織」の紹介です。

 

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「漆」は塗り、蒔絵、金箔貼りの実演です。

みんなのまなざしを受けながら緊張感のある時間でした!

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金箔貼りの実演では金箔の輝きにくぎ付けでした!!

 

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「染織」はシルクスクリーンの実演です!

講師の解説と実演に興味津々な様子。

 

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なんとシルクスクリーンを体験!!

うまく刷れるか、みんなも心の中で応援。

 

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うまく刷れました!

今回は講師が用意したデザインでしたが、自分の描いた絵やデザインがこうしてかたちになるのは魅力ですね!

 

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最後は資料を見ながら大学で工芸を学んだ後の将来のお話。

工芸科を卒業して就職する人、デザイナーになる人が意外に多いことに驚いていました。

「工芸」は世界に誇れる日本の文化です。工芸作家になりたい人はもちろんですが、素材の専門家になれるので、ものづくりをしたい人、手に職をつけたい人、教育者になりたい人にもお勧めです!

受験生は夏までには進路をある程度決めておく必要があります。

高校生はもちろん、浪人生も将来の自分を想像してやりたいことやなりたい

職業に就ける大学専攻選びが出来るように講師一同サポートしていきます!

講師の受験期作品展 あの頃のボクら

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ご案内

「この先生は、どんな絵を描いていたのだろう...」
美術を学ぶ日々の中で、そんなふうに考えたこと、
一度ぐらいはありませんか?

今回展示するのは、普段指導する立場である講師たちが
その昔、受験期に描いた作品の数々です。

まだ荒さの残る筆致、近年見られないような濃い描写、
圧倒的な画力から、手が届きそうな表現まで。

あの人もこの人も、はじめから描けたわけじゃない。
みんな悩んで大きくなった。

あの頃、ボクらも受験生だった。
ここに並ぶ作品群は、その証です。

御覧ください。
ちょっと恥ずかしいけど、あの頃のボクらを。
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開催情報

( 会期 )
2016.5/9(月)〜6/5(日)
10:00〜18:00(会期中無休/日・祝・最終日は16:00まで)/入場無料
( 主催 )
Gallery Kart 実行委員会/河合塾美術研究所
( 会場 )
河合塾美術研究所新宿校 Gallery Kart
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-14-5
河合塾美術研究所 1F
( お問い合わせ )
0120-327-414

日本画 本科 スケッチに繋がる着彩

こんにちは! 日本画本科です。

日本画本科では毎年GW前後に野外スケッチを行っていますが、今日はスケッチに繋がる着彩の授業についてご紹介します。

スケッチ(sketch:英)とは眼の前の風景やものなどを短時間で描くことを目的とするので、普段受験のために描いている静物着彩とはまた違った捉え方が必要になります。

片っ端から一つ一つ積み上げるように描く方法はあまり適しておらず、ねらいを持った省略ポイントを感覚で知ることや画材を扱うテクニックの幅が無いと短時間で描くことが難しくなります。

今回の授業ではアトリエ内で静物のモチーフを通してその感覚を養おうという課題です。


二日間の中で自由に場所やモチーフを入れ替えて描きます。


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講評

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止めどきが分からず当初の意図よりは時間をかけて描いた作品が多くなりましたが、にじみやかすれなど水彩表現の幅は増えたと思います。

ポイントとなる「大胆さ」と「慎重さ」のバランスは数枚を重ねて培えます。

じっくり時間をかけないと仕上がらない人は今課題で学んだことを応用出来ると良いと思いました。


この課題を経て、次の日から動物園と植物園へスケッチに出かけました。


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気候的にはもっともスケッチに適した時期でみんな気持ちよく伸び伸び描けていました。

また、新しく入塾したライバル達とコミュニケーションも取れてとてもいい刺激になったと思います。

*日本画では618日(土)19日(日)に東京芸大 公開実技模試があります。

みなさまの参加をお待ちしております!


◆東京芸大実技模試 日本画 一次鉛筆素描についての詳細はこちらから↓

http://www.kawai-juku.ac.jp/trial-exam/ptc/tky/1st-exam.html

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