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河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

2016年6月アーカイブ

東京芸大実技模試

こんにちは、日本画です!

今年も恒例の芸大模試の季節がやってまいりました。6月に実技模試というとまだ早いかと思われますが、これまでやってきた1学期の成果と夏期に向けての目標設定をするため、受験生にとって大切な位置付けの課題なんです。入試はまだまだ先~、なんて言ってるとすぐに試験が来ちゃいますよ!

 

モチーフはマルス。どっしりとした量感のある体に傾いた頭部の動きがカッコイイ石膏像です。今回は総勢66名の参加者がありました。

 

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アトリエの様子です。みんな真剣に制作しています。

 

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採点の様子です。作品が並ぶとまさにマルス祭り状態です。

 

 

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いよいよ講評が始まりました。講師は新宿校から9名、名古屋校からは3名の参加です。作品で出来ていない所は容赦なく指摘していきますが、魅力ある良いところがあったらどんどん誉めていきます。

 

 



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こちらが今回の上位作品です。まだまだ出来ていないこともありますが、1学期としてはまずまずのレベルだと思います。上手くいった人もいかなかった人もこれからの頑張りに期待しましょう!10月には着彩の芸大模試がありますので、興味のある方は是非参加をお待ちしています。


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夏期講習の申し込みはこちら

合同 日曜ゼミ 塑造課題 ②

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第2週スタートしました。

1週間たってみると新鮮な目にもどり、おかしなところを発見できるものです。

修正を入れながら慎重に粘土をつけてゆきます。

 

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今回のゼミでは粘土付けも筋繊維の流れ、つながりを意識しながら、実際に皮の下の筋肉を作ってゆくつもりで行います。

 

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型取りされた実際の手も参考にします。

 

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石膏取りした手を教材として、惜しげもなくのこぎりで輪切りにします。

手首の断面には明確な角がありました。

みんなのは大体もっと丸い。違いが一目瞭然です。

角は山の稜線にたとえられ、そのつながりを指先まで追いかけながら、起伏の移り変わりを観察してゆきます。

 

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午後になり粘土作業もだんだんと細かくなってきました。

 

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爪はどんな風に中から生えてきているのか?

ヘリはどんな角度で入りこんでいるか?

そしてそうなっている理由は、人体的にどういうことなのか?

 

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体の形態に「何のため?」が合わさって見えてくると、やっぱり人体は完璧であり神秘です。

 

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鏡に映しながら、足制作も頑張ってます。

すごくいいの作ってました!

 

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だいぶリアルになったね。

手首とのつながりも自然でいい感じです。

 

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最後は鑑賞会&講評会

やっぱり彫刻は立ったり座ったり離してみたり、色々な角度から見て作るものですね。やや座りっぱなしだった人は目線に近いところが肥大してゆくパターンがみられます。でもそういう人でも皮膚の質感への執着がものすごく良かったり。

 

みんな一長一短あるので、たくさんの例を見て、お互いの良いところを吸収してゆきたいですね。

 

今後も面白いゼミを企画してゆきたいと思いますので積極的に参加してください。

2週間おつかれさまでした。


合同 日曜ゼミ 塑造課題 ①

河合塾美術研究所では、科の枠を超えて合同のゼミを行います。

各科の得意な分野をお互いに学び合い、総合的な力をつけて行くことを目的とした選択制の授業です。

 

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今回は塑造ゼミ。

彫刻科の講師が手足の骨格に特化したわかりやすいレクチャーを行い、2週に渡って石塑粘土による制作をじっくり行いました。

 

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日頃から、人体の骨格を意識しろとは言われるものの、解剖学的な部分に踏み込んでこれを理解する機会はなかなかありません。

 

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普段の彫塑の心棒とは少し趣向を変え、実際の自分の骨と筋肉を模した心棒をアルミ線とアルミホイルで作って行きます。そうすることで骨格・構造を最初から強く意識する習慣をつけようという試みです。

 

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ポーズを決めたら比率をよく測りながら、芯となる針金を設計して行きます。

 

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複雑な足の骨格の説明。手と足を自由選択にしたところ、今回足を選んだのは20数名中、ひとりでした。世の"多数決"の価値観とは真逆で、レアネス(珍しさ)=即価値、は創作分野の原則。しっかり個人対応します。

実際10時間以上足を見て立体を作り続ける機会は彫刻科でもほとんどありませんから、絵画科に戻った際、人物着彩やデッサンの足の正確性には自信が持てるはずです。

 

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位置関係、比率、重力に対して心棒として成り立つか、何度も検証するうちに立体的な像が頭の中に入ってきます。

 

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新規に自分で発見できたことはあまり忘れません。

 

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遊んでいるわけではなく、自分の手に骨のラインを描き込んでいます。

手がどのように動いた時に指の角度が本当はどうなっているか。

それはどんな機能のためか。

解剖学の図も、骨格標本もそれらを教えてはくれないので、わかりやすく可視化して手を動かします。

 

第1週はアルミホイル付け、粘土付けの荒付けあたりで終わりました。乾燥しないように水を含ませ1週間後に続きをやります。


寄せ集め彫刻論②

*寄せ集め彫刻論①の続きです。

 

この時代のアッサンブラージュのイメージをよく汲み取っている映画があります。

文明社会の副産物、ジャンク、、これを紡ぎ合わせてできる彫刻は、やはり理想的とは言い難い社会の情報を宿していて、どこか虚無感や破壊衝動とつながっていました。

*アッサンブラージュの前衛彫刻家が主人公の名画 「Les Aventuriers」邦題 「冒険者たち」

Les Aventuriers (générique) - Musique : François de Roubaix

https://www.youtube.com/watch?v=Dq5N0__U8c8

 

この衝動は社会全体のうねりでしたが、文化史的な位置付けとしては、さらに以前の「ダダイズム」という先輩や重なるようにつながってゆく「パンク」という弟がいます。その話に入り込むのはまた今度にしましょう。


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オノ・ヨーコさんはニキの射撃パフォーマンスと同時期に、踏まれるための絵画、やステージ上で自分の服を観客に切り取らせる「カット・ピース」などのパフォーマンスを展開していました。

特に中高生の皆さんに一度は読んでもらいたいのが詩"グレープフルーツ"です。

ツイッターのアカウントを乗せておきますが、是非実際に本を手にとって読んでみてください。それは私たちのものの見方や常識を壊すメッセージであると同時に、詩や文法の形式(=構造)自体をバラバラに解体しようとしているようにも見えます。ジョン・レノンの名曲「イマジン」がこの詩から生まれたという有名なエピソードも読めばよくわかりますよ。(amazonで、文庫本「グレープフルーツ・ジュース」の中古がとても安く出でいます。)

 

グレープフルーツ-オノヨーコ twitter アカウント

https://twitter.com/_yokoonolennon_

 

*現在開催中のオノ・ヨーコさん個展

http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/onoyokogarasunokado2016/


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さて、そもそも何故アッサンブラージュの課題を行うのでしょう。

なぜわざわざ壊すところから?

「それはあの時代の虚無感に浸るため」

ではもちろんありません。(もちろん浸ってもいいですが。。)

「それは色々な素材に触れて体験するため」

というともっともらしいですし、そう書いても予備校のブログならいいでしょう。

しかしもっと上位の目的があります。

 

それは壊すことで「構造」に触れるためです。

 

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構造とは、ひとつのものを作り上げている部分部分の組み合わせ方。

ひとつの全体を構成する諸要素同士の、対立、矛盾、依存などの関係の総称。

複雑なものごとの部分部分や要素要素の配置や関係。(出典・Wikipedia

 

まず、ニホンザルの骨格という基本構造をモデルにしています。

そのために、機能を伴った家電製品の構造を壊し、材料を得ます。

それらの破片(要素)を再構築して、アッサンブラージュのニホンザル、という新たなものを作ります。

 

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彫刻科って粘土の科じゃないの?

粘土を使ってももちろんいいのですが、街でゴミを拾って使ってもいいし、森で木の実を拾って使ってもいい。

立体の「構造」を扱うのが彫刻科です。

 

粘土は一つの素材です。一生触って極めるもよし、入試が終わると同時に縁が切れるもよしです。美大全般で言えば昔のように超絶的に粘土がうまくなければ入れない時代では全くないのです。

「立体は好きだけど粘土が苦手だから彫刻科はあきらめる」のようなセリフをたまに聞きますが「納豆が苦手だからご飯を食べるのをあきらめる」と言っているようなものでとてももったいないと思います。

同時に粘土が大好き!の人はもちろんとことん触れることが出来ますが、それでも構造を考えないと彫刻は作れない。少なくとも「これは彫刻である」と言い切れないのです。

「粘土こそ彫刻の基礎である」という限定は明らかに足りませんが、「構造こそ彫刻の基礎である」ということは可能ではないでしょうか。

ちなみに構造がない立体物は存在しないと言えるでしょう。あらゆる物質に分子構造があり水にも構造があります。

物質以外では?

文章構造、組織の構造、音楽の構造、物語の構造、、例えばインターネットもワールドワイドウェッブいう構造ですね。


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彫刻は常に"構造"について考えるジャンルなので、他のものの構造にも親和性をもって興味がつながってゆきます。例えば映画や音楽だって、立体という軸に基づく(彫刻)か、時間という軸に基づくかという違いがあるだけで、どちらも「ものの成り立ちかた=構造」が骨のように埋まっています。

高村光太郎は詩人であり彫刻家ですよね。たまたま別々の才能があった?本当でしょうか? 

ヨーゼフ・ボイスという彫刻家は彫刻の成り立ちかたと、自然界、人間社会の成り立ちかたを重ね合わせ「誰もが彫刻家である」と宣言し、政治にも深く入り込んでゆきました。こういった事象は彫刻に関わる者、物事の構造に目がゆく者からすると、その必然性に納得が出来るものです。

 

 

*ヨーゼフ・ボイスの社会彫刻論について簡潔に解説されているブログhttp://shiranaiart.blogspot.jp/2014/03/blog-post_23.html

 

自然物の成り立ちかた、一輪の花の構造から人体の骨格。機能をもったものの構造、手が動く仕組み、臓器、ネジ、フタ、傘、、あらゆるプロダクトや建築。情報世界の構造、日本語や外国語の構文、小説、映画、音楽。政治や経済の構造。銀河にもカタツムリにも共通する構造。。。世の中のあらゆるものの構造について目を向けてみると、自分が知っているカテゴリー、習い信じ従ってきた枠組みをすり抜けて、世界が違ったつながりと広がりを持って見えてくるかもしれません。

 

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完成した作品は1F本棚の上にしばらく展示しています。

ぜひご覧ください。


今回はアッサンブラージュの授業です。

遠足で見てきた高尾山の猿をモデルにして進めてゆきます。

 

アッサンブラージュとは。。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5

 

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まず材料を調達しましょう。

今回は各自持ち寄った材料の他に、使えなくなったプリンターを一台用意しました。

これを壊しながら材料を採取してゆきます。

最近の家電製品は丈夫です。

プラスチック部分も丈夫に保つ計算がなされていて一筋縄ではこわれません。

手、足、ペンチ、かなづち、電動工具、、

日頃のストレスや悲しいことを燃やしつくしてしまうかのように思い切り!

 

リアルなモノ、素材の情報をフィジカルに(知識やイメージではなく、現実的、物理的、肉体的に)体に入れてゆくためにも自分の手で壊します。

 

 ブログ担当N的な作業BGMはこのあたりです。*特に好きになる必要はありません。

♪「Search And DestroyThe Stooges Album: Raw Power 1973

https://www.youtube.com/watch?v=EDNzQ3CXspU

 

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!!注意!!

危険なガラス部分などは取り除かれた上、講師の監修のもとに壊しています。

またブラウン管テレビやモニター、冷蔵庫、電子レンジなど一部の家電製品は絶対に素人が分解してはいけません。非常に危険です。

 

 

アッサンブラージュでなんといっても有名なのはピカソですね。

他にロバート・ラウシェンバーグや大竹伸朗さんなどを思い浮かべる人も多いと思います。

 

*現在開催中の大竹伸朗さん個展

http://www.takeninagawa.com/current_jp.html

http://www.nadiff.com/gallery/ohtake_2016.html

 

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例えば廃材を集めて動く(キネティック)彫刻を作ったジャン・ティンゲリーなども唯一無二の存在です。

 

Tinguely@Tinguely. A New Look at Jean Tinguely's Work

https://www.youtube.com/watch?v=GmrDEX4P5l8

 

このティンゲリーの奥さんでニキ・ド・サンファールもとても重要な作家です。

日本でも箱根彫刻の森の「ミスブラックパワー」という彫刻などは広く知られていますね。

 

niki de saint phalle nana  コピペして画像検索

 

このような力強い女性像のシリーズ以前には彼女も多くの鮮烈なアッサンブラージュ作品を作っています。

 

niki de saint phalle assembridge  コピペして画像検索

 

今回はニキが世間をあっと言わせた制作パフォーマンスのレアな動画を貼り付けておきます。冒頭でいきなり猟銃を放つ女性がニキです。およそ50年前の映像、シビれます。

(リスニング、リーディングともに難しい英語ではないので学生の皆さんは是非彼女のメッセージを読み取ってみてください。)

 

Les Tirs de Niki de Saint Phalle (english subtitles)

https://www.youtube.com/watch?v=s5MUxuY4Hbw

 

この時代の多くの芸術表現が"壊す"ことと強く関わっています。

アートだけではなく音楽や映画などすべての文化、社会全般の多くの表現、運動が既成の概念、慣習、伝統やモラル(が押し付けてくる窮屈な役割、扇動)への反発から発せられ、それらをぶっ壊そうとしました。

 

寄せ集め彫刻論②へつづく

彫刻科 ウキウキ登山

さて今回、彫刻科の本科生達は山登りにチャレンジです。一時都会の喧騒を離れ、高尾山で自然の力を感じましょう!

 

ここ河合塾美術研究所新宿校から電車で1時間弱と比較的アクセスしやすい場所にあり、標高600メートルという登山のしやすさから、とても人気のスポットです。ですが油断は禁物、山を甘くみてはいけません、登るための心構えや、履物、服装など事前の準備が大切です。

 

それに高尾山は修験道の霊山としても有名です、1300年の歴史を持ち、天狗信仰が盛んなことでも知られ、その神通力は、除災や開運、招福、救済の御利益をもたらすとされています。かつて多くの修験者達が私達と同じようにこの山道を歩いたと思うと、現在と過去を巡る時間旅行をしている気持ちになり、胸が高鳴ります。

神仏習合の神である飯綱大権現、その眷属、天狗に敬意を払いつつ、いよいよ出発です!

 

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かつて、修験者達もこの木に腰掛け休憩したのでしょうか。胸が高鳴ります。

 

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山の至る所に、彫刻があります。

 

猿です!うっきーーー!!!!ウキウキ!

 

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猿園に来ました。たくさんクロッキーをして、これを元に猿の立体作品を作ることが目的だったのです。よく観察しましょう。

 

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ついに頂上だ!さあ!下山だ!人生山あり谷あり!

今回の遠足もとても実りのあるものになりましたね!

以上、今回のブログは彫刻科Yの投稿でした。ご拝読ありがとうございます!

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