こんにちは。基礎高の講師の鈴木です。
『私の宝物』をテーマに自分の手を木炭デッサンで描きました。自分の手が宝物なんて、ナルシストだと
思われそうですが色々悩んだ結果、こうなりました。子供のころからあまり物にこだわりがなく、何かを
収集する趣味もありませんでした。ポケモン図鑑も全種類集めたことはありません。今でも作品ができあが
ると、すぐ次の作品に興味が移ってしまいます。そんな落ち着きのない性格なので、自分の体が一番の宝物
だなと考え、手を描くことにしました。
大雑把に全体の形を描きだします。激しいポーズにすると疲れてしまうので、自然な形にしています。
手のひらと手の甲が同時に見えた方が色々な表情を描けて楽しいので、このポーズに決めました。
形がある程度整ったら、立体感が分かりやすくなるように全体に調子を乗せていきます。
光の方向性を考えながら、明暗を描き分けることが大切です。
親指が一番手前にあるので、奥にある指との距離感を表現するために調子の差を付けることを意識しながら、
炭をガーゼや指でこすります。形を修正しつつも、まだ細かいところは気にしないで全体感を重視しています。
色調と形を整えたら、面がどっちを向いているのか観察して、タッチを付けながら細かい形を描いていきます。
手は人体の中でも骨の数が多いので、構造を想像しながら観察すると分かりやすいです。
細かい形ばかり描いていたので全体のつながりが少し崩れてきました。とは言え、細部も描かないことには完成し
ないので、大きく印象から外れないように気を付けながら描き進めます。
ずっと集中してデッサンを見ていると目が慣れてしまうので、絵を遠くから見たり、休憩して目をリフレッシュ
させて、モチーフを客観的に見ることを心がけながら、再度、全体をまとめて完成です。木炭は鉛筆と比べると
強い調子が乗せやすく、色幅とタッチの変化をつくりやすい画材なので、奥が深いです。
次回の「自分の宝物を制作しよう」リレー形式vol.7をお楽しみに!