河合塾美術研究所 名古屋校 授業風景

芸術まめ知識 の記事一覧

芸術まめ知識 File_005

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2020年 04月 19日 10:37

久しぶりの豆知識。前回の鉛筆の話しから随分と経ってしまいました...

今回はちょっとした鉛筆(ステッドラー)の話し。長さは17.6cmだそうです。太さは面から面で7mm

ただ自分の測ってみたら17.5cmだったので、ちょっと縮んだりするのかもです。

 

このサイズを覚えておけば、定規がないときに長さや厚みの目安になるんじゃないかなと思います。

芸術まめ知識File_004

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2019年 10月 02日 14:11

鉛筆。身近な割に知らないことも多いかも。芯の原料はグラファイト(黒鉛・石墨)。写真がグラファイトの原石です。すでに鉛筆ぽい色!(福井県立恐竜博物館で撮影)

黒鉛とも言うため鉛が入っていると思いがちですが入ってません。まあ確かに原石も鉛っぽく見える...


芸術まめ知識File_003

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2019年 06月 17日 13:12


【芸術まめ知識File_003】
黒の画材と顔料について続きます。思いつくだけ出してみる。
※メーカーや固着成分によって下記の成分じゃない場合もあると思います。

・鉛筆 [グラファイト(炭素)+粘土]
・木炭 [ほぼ炭素]
・アイボリーブラック [炭素(骨炭)・リン酸カルシウム]
・ボーンブラック [炭素(骨炭)・リン酸カルシウム]
・ランプブラック [炭素・油を不完全燃焼]
・ピーチブラック [以前は桃の種からとか。今は縮合アニリン黒(PBk1)]
・ボーンブラック [炭素(骨炭)・リン酸カルシウム]
・墨(油煙墨) [炭素・油を不完全燃焼]
・墨(松煙墨) [炭素・松材を不完全燃焼]
・植物炭 [炭素(PBk8)...あまり見たことないけど、何に使われてるんだろう]
・ベンガラ黒(鉄黒) [ざっくり言って酸化鉄、だと思ってる。本当は難しくてよくわからない...]
・鉄とタンニン(名前は無い気がする。強いて言うならお歯黒か?もしくは黒漆など) [鉄+タンニン(鉄+柿渋、鉄+漆、など)]
・黒鉛 [炭素・鉛筆に使っているグラファイトと同じだが、顔料にもある]
・マンガン黒 [たぶん二酸化マンガン]
・硫化銀 [銀を硫黄などで硫化する]
・酸化銀 [銀が酸化で黒]
・硫化銅 [銅を硫黄などで硫化する]
・インクの黒 [顔料系なら炭素]
・ジェットブラック [縮合アニリン黒(PBk1)]
・マースブラック [メーカーによって違うかも。鉄黒(PBk11)]
・ブラックジェッソ [メーカーによって違うかも。たぶん鉄黒)]
・黒曜石 [黒とか言いつつ、顔料にすると灰色]
・岩黒 [自分が一番使っている割には何の石だか知らない]
→この機会に調べました。黒砂だとか。日本でもとれる。重鉱物?おそらくチタン鉄鉱(イルメナイト)。弱い磁性を持つとのことなので、磁石を近づけてみると確かに軽くくっつく!初めて知った.... 

書いてみて、不確かな知識のところはずいぶんあるような。もっとあるよ!とか、間違ってるよ!というところがあったら稲垣まで一報を...。

芸術まめ知識File_002

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2019年 05月 25日 14:02

【芸術まめ知識File_002】

黒のはなし。デッサンではとてもお世話になりますね、黒。鉛筆と木炭は炭素(カーボン)が主成分ですが、黒の感じは違います。それはなぜか。
そして絵具の黒。やはり炭素ベースが多いですが他にもさまざま。最近気になる画材(個人的に)はベンタブラック。

...ただベンタブラックを画材と言っていいかは謎かもです。
イギリスのsurrey nano systemsによって開発が進められているこの超黒色物質。光を99.965%吸収するとのことですが、残念ながら芸術作品への使用はカプーアさんに独占芸術用ライセンス(なにそれ)が与えられているらしく。
(カプーアさんの作品は金沢21世紀美術館で常設展示されています)

つまりベンタブラックを芸術作品に使えるのは今のところアニッシュ・カプーアさんのみということに。もともとは光を極力無くした環境をつくることを想定(望遠鏡とか)してつくったようですし、使用に注意が必要なのもわかりますがなんとも残念。

ということで作品には使えないベンタブラックですが、なんと教育機関にはサンプルとして提供している様子(もちろん英語)。

そう、河合塾は学校法人!!
これを利用してサンプルを入手できないものか...。
ただお金もかかる。
入手できないか模索中です。そのお話はまた後日。

芸術まめ知識File_001

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2019年 04月 21日 15:32

IMG_2302.jpg
【芸術まめ知識File_001】

みなさん「パブリックドメイン(Public Domain)」をご存知ですか。
美術館などが所蔵する作品のうち、知的財産権が消滅した作品を
公開し閲覧・使用できるようにしたものです。

そしてたいてい、公開されている作品は高解像度。絵を勉強する人にとってはありがたいです。
愛知県美術館も昨年PDを公開しました。

他にもパブリックドメインを公開している美術館やサイトをまとめてみました。

◆愛知県美術館
https://jmapps.ne.jp/apmoa/

キーワード:絵画
画像有り:チェック

◆メトロポリタン美術館
https://www.metmuseum.org/art/collection

◆アムステルダム国立美術館
https://www.rijksmuseum.nl/nl/rijksstudio/

◆大英図書館
https://www.flickr.com/photos/britishlibrary/albums

◆ウィキメディア・コモンズ
https://commons.wikimedia.org/

◆シカゴ美術館
https://www.artic.edu/collection/
スーラの「グランド・ジャッド島の日曜日」もあります