ご無沙汰しております。
彫刻科です。

今回は石膏像の構造を理解する、特別な課題を紹介します。



一見普通の石膏像ですが、よく見ると、、



何やら細い線が絡みついています。
実はマスキングテープを石膏の稜線にそって巻きつけてもらっています。

この課題は、「普段見ている"稜線"や"形のつながり"の意識をテープで再現して、実際に見えるよ
うにしよう」というものになります。



学生の皆さんはよく「部分で見ずに、つながりを見よう」云々と言われることがあると思います。
はじめは「何のこっちゃ」というように思った方も多いと思いますが、これは実際石膏像ないし、モ
ノを捉える上で欠かせないことなのです。



形の構造の理解として、じっくり石膏像を観察してもらっています。
ちなみに何となく形が弱く見えたり、単純に見えてしまう人は、形のつながりの意識ができていな
い傾向がありますね。



今回は人数も多くないため、大きめの像を選んでやっていますが、小さな首像でも十分勉強にな
りますよ!



稜線によって現れてくる面の構成まで意識していければより深く構造を理解できるようになれるで
しょう。
これらは一見地味な要素ですが、本当に作品の仕上がりに影響してくるのです。
白米が美味しくないと、おかずもいまいちになってしまうようなイメージでしょうか。。

稜線や形のつながりの理解ができていないデッサンは、描写がされていてもあまり魅力を感じれ
ないですからね。

自分の作品が「いまいちシャキッとしないなぁ」と思っている方は、
是非この基礎力を身に付けて、石膏デッサンや模刻で生かしていきましょう!

以上、久々の彫刻科でした!