河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

2学期授業風景 の記事一覧

日本画:自己ベスト着彩

カテゴリ:

2022年 12月 12日 16:26

こんにちは、日本画本科です。
12月に入り、受験シーズンも近づいてきました。
二学期ではいつもより長い制作時間の課題も行っています。
しっかりと描き切った作品をこの時期に出すのは大切なことです。
そして冬期、直前で試験に合わせたペース配分を考え、また完成度の高い作品に仕上げていきます。



今回は各講師が考えた様々なテーマのモチーフを描きました。
西洋画のような籠に入った果物の静物や、生きているインコを画面の静物と組み合わせて絵にするなど普段と少し変わった課題の卓もありました。

動物などは大学に入ってからも描くことがあると思いますが、大体は別の場所で取材したものを自分の絵に配置するというもので、直接対象を見ながら本画を描くことはできないことが多いです。
なので絵の中に動物を登場させる場合は、鳥の場合はどのように留まるか、重心はどうなるか、首はどう傾げるのかなど良く観察する必要があります。



また、今回の着彩では背景付きの絵を制作している人もいました。
普段の静物着彩では背景は描かず紙の地にする場合が多いですが、モチーフと背景とのやり取りは背景に色を入れた方が意識できます。
広い面積を綺麗に塗る技術も必要ですし、背景に対してモチーフがどのように見えているかを見ていく力も必要です。


各卓それぞれのテーマのモチーフをしっかり描き上げたことでできたこと、これから課題になってくることも明確になったと思います。分かったことをしっかりと整理して冬期、直前とがんばっていきましょう!



【油絵専攻】ビッグな方?からのメッセージ!

カテゴリ:

2022年 10月 24日 13:38

河合塾油絵専攻では名古屋での愛知県芸模試・東京芸大模試と続きますが、ここである方からのメッセージが届いています。

こちらの方からです!



油絵専攻の皆さん、こんにちは。福沢諭吉です。
皆さんは「時は金なり」という諺(ことわざ)を知っていますか?
「時間は有限でお金ぐらい貴重な価値があるよ」と教えてくれている諺ですが、今回は普段あまり意識できていない考え方の紹介をさせていただきます。

ちょっと下衆に聞こえる質問ではありますが、先に書いた貴重な時間を皆さんはいくら買っていますか?金銭のやり取りで手に入れる商品、またはサービスはそのどれもが目的までの手間を省くものです。つまりは「時間」を買っています。どういうことか少し例に挙げてみましょう。

・素晴らしいご馳走が食べたい。下拵えや材料を調達する時間はないし、技量だって足りてはいないのでレビュー評価の高いレストランへ行きます。

・観光地を旅行しているのだが体力が足りない、、。滞在日数が少なくても端から端まで見て回りたいからタクシーや観光バスを使います。

・交通量調査。冬は寒いし夏は暑くて大変。なのでお金を使ってバイトを雇います。
(他にも様々な理由はありますが、、、)


私たちはお金を使って、本来かかるはずの時間を別の作業にまわせるのです。

油絵専攻の皆さんは決して安くない金額の画材を購入されているはず。その金額に見合ったパフォーマンスを購入した画材で出せていますか?
現状満足できない制作が続いている人は一度見直してみてください。良い性能ではあるが自分の作風に合っていない速乾剤や筆などetc。その分必要な画材を少なく仕入れているから減る試行回数と完成度。何が多くて何が足りないのか道具箱の中を適正金額に調整してみましょう。
正しくお金を使えれば、皆さんが本来到達できる作品の完成度はその先にあるはずです。

そんな考え方もアリだと今回は紹介させていただきました。
普段意識していないことを取り入れれば見えてくる光明もあるはずです。

頑張る画学生を諭吉は応援しています。


以上が福沢諭吉さんからのメッセージでした。
皆さんも是非、お近くの画材屋で検分してみてはいかがでしょうか。

芸術の秋。

カテゴリ:

2022年 10月 03日 10:54

中学美術コースは美術館に行き、
 「本物の油絵作品を見てから、油絵を描いてみよう!」
という授業をおこないました。

河合塾美術研究所から一番近い美術館は、SOMPO美術館です。
早歩きで6分ぐらいのところにあり、中学生は学生証提示にて企画展も無料です。

ものすごくお得です。

都内でも中学生は入館無料の美術館がたくさんあります。
ちょうどそのお年頃は興味のない作品かもしれませんが、素通りでもよいのです。
とにかく、本物にふれる機会を増やしてほしいですね。
学校・塾・ご近所など身近にある美術館に通って、あなただけのお気に入り作品を見つけるのもよいでしょう。

さて鑑賞当日のお話にもどりましょう。
企画展示は印象派あたりの作品が多く来ていました。
油絵というイメージがわかりやすい作品群でした。
そして、所蔵されている常設展示ゴッホの「ひまわり」はフラッシュなしで、撮影オッケー‼
ふとっぱらですね。
作品数もちょうどよいものでした。


翌週、油絵を制作しました。

キャンバスも数種類から選び、絵の具・筆・溶き油などこちらで支給し、簡単なレクチャーをしてから制作しました。




3時間弱で終われるのか?心配していましたが、全員サインまで入れて完成しました。







学校行事等でお休みの学生も多数いましたが、またいつか、どこかのタイミングで油絵体験をできればと思っています。

次回の授業では彫刻の講師指導にて、立体動物制作です。

楽しみですね。

石膏像分析!見えないものを見えるようにする

カテゴリ:

2021年 11月 11日 18:43

ご無沙汰しております。
彫刻科です。

今回は石膏像の構造を理解する、特別な課題を紹介します。



一見普通の石膏像ですが、よく見ると、、



何やら細い線が絡みついています。
実はマスキングテープを石膏の稜線にそって巻きつけてもらっています。

この課題は、「普段見ている"稜線"や"形のつながり"の意識をテープで再現して、実際に見えるよ
うにしよう」というものになります。



学生の皆さんはよく「部分で見ずに、つながりを見よう」云々と言われることがあると思います。
はじめは「何のこっちゃ」というように思った方も多いと思いますが、これは実際石膏像ないし、モ
ノを捉える上で欠かせないことなのです。



形の構造の理解として、じっくり石膏像を観察してもらっています。
ちなみに何となく形が弱く見えたり、単純に見えてしまう人は、形のつながりの意識ができていな
い傾向がありますね。



今回は人数も多くないため、大きめの像を選んでやっていますが、小さな首像でも十分勉強にな
りますよ!



稜線によって現れてくる面の構成まで意識していければより深く構造を理解できるようになれるで
しょう。
これらは一見地味な要素ですが、本当に作品の仕上がりに影響してくるのです。
白米が美味しくないと、おかずもいまいちになってしまうようなイメージでしょうか。。

稜線や形のつながりの理解ができていないデッサンは、描写がされていてもあまり魅力を感じれ
ないですからね。

自分の作品が「いまいちシャキッとしないなぁ」と思っている方は、
是非この基礎力を身に付けて、石膏デッサンや模刻で生かしていきましょう!

以上、久々の彫刻科でした!

日本画本科:課外授業・三浦半島スケッチ

カテゴリ:

2021年 11月 05日 12:16

こんにちは、日本画本科です。
緊急事態宣言も明け、感染も落ち着いてきている時期なので、外に出てスケッチの授業です。
今回は海の景色、磯の生き物を求めて三浦半島に出かけました。







磯にはヤドカリ、エビ、カニ、ハゼ、ウニなどの生き物がたくさんいました。
タッパーに入れてじっくり観察しスケッチします。(もちろんその後は海に返します)
タッパーはフタが白く、シンプルな形のものにすると観察しやすいです。
みんな楽しそうに生き物を探して、捕まえるのがとても上手な子もいました。












貝がらや木の実など細密画のモチーフになるようなものもたくさんありました。



描くのに夢中になりすぎて満ち潮で濡れてしまった子もいました。外でのスケッチは周りに気を配りながら描かないといけないことも学べましたね。









海の風景をスケッチしたり、生き物を観察したり、たまに砂で彫刻を作ったり(笑)、普段のアトリエではできない体験をした1日でした!


河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締め切りとさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/

自己ベスト着彩

カテゴリ:

2020年 12月 04日 18:16

こんにちは!日本画講師の柳です。

寒さが厳しくなり、いよいよ2020年も終わりに近づいてきましたね!
冬は空気が澄んで、空が綺麗に見えるのでとても好きです。


先日「自己ベスト着彩」という課題を行ったので紹介します!
5名の講師がこだわりを持って出題した数種類のモチーフの中から、生徒が描きたいものを選び制作するという課題です。









和風、洋風、レトロ、モダンなど、様々なモチーフが用意されました。
講師が私物を持参したということもあり、普段はあまり描かないような珍しい物も集まりました。








3日間制作ということで制作時間も長く、じっくりモチーフと向き合い完成度の高い作品を目指しました。






みんな集中して描いている様子、、素晴らしいですね!
「自己ベスト」を更新できた人も多いのではないでしょうか。


モチーフを見た時に感じた魅力を、絵の中でどのように表現していくかは人それぞれですが、自分の良さを知り、誰にも譲れない「こだわり」を持って制作することが大切だと思います。

この調子で冬期講習も、更なるレベルアップを目指して頑張りましょう!


日本画本科:日本画制作実習

カテゴリ:

2020年 09月 27日 10:56


夏期講習も終わり、10月頭には芸大模試が行われます。それにともない本科では着彩課題が増えてきました。しかし、河合塾はただ受験の絵をたくさん描くだけではありません。日本画制作を取り入れることにより、いかにいい形や重なりが重要かを学び、受験の着彩のレベルアップを目指します。

今回は3日間で日本画を一枚仕上げました。
目的は
①日本画材の扱いに触れ、基本的な描き方を学ぶ。
②良い形、重なりを選ぶ。空間とモチーフの「地と図の関係」を考える。
です。
日本画科と言っても、入試の段階では日本画を描くことはないので大学に入ってから日本画材を勉強していく人が多いです。今回一足早く日本画を描いてみて、普段使っている水彩絵具との違いを体験しました。
また、本画(日本画)はシルエットの形がしっかりと出るので、良い形かどうかが絵のクオリティーを左右します。そしてモチーフをどう配置し、間をどう取るのかによって作者のねらいが出るのでそこも大事に考えました。

今回のモチーフはピンクの百合です。
講師がデモストをしながら技法をレクチャーしました。



まずは麻紙(まし)という和紙をパネルに水張りします。




水張りした紙を乾かしている間にスケッチ開始です。
花の良い形、重なりを普段よりもさらにこだわって描いていきます。スケッチブックのサイズが足りなくなった人は紙を継ぎ足して描いていました。





スケッチが終わると構図を決めて麻紙にトレスします。そして薄墨でトレスの線をなぞっていきます。これを骨描きと言います。
何度も同じ形を描く作業ですが、より良い形、線を描くように意識します。

その後薄墨で少し調子を入れ、絵の雰囲気を出しておきます。


次は彩色に入ります。まず背景を二色のグラデーションで作ります。全体に絵具を塗り、白い花の部分は絵具を軽く落としておきます。何度かくり返して背景ができてきたら次はいよいよ百合の彩色です。








百合の花には胡粉の白を使います。今回は本格的な胡粉の溶き方を勉強しました。少ない膠で定着よくさせるには手間がかかります。



花を描いていくことは日本画科の受験生なら慣れていますが、日本画材を使っての表現に苦戦している様子もありました。
しかし様々な発見をしながら描いた作品は、同じ百合のモチーフでありながらそれぞれ個性的で見応えのあるものになりました。






最後にサインや印を入れて完成です!



作品は三者面談があったのでロビーや踊り場に展示し、三者面談時に保護者の方にも見てもらうことができました。



本画を描いてみると分かることもたくさんあります。
この経験を受験対策にもつなげていってもらいたいと思います。

冬期講習始まりました-2学期の課題紹介-

カテゴリ:

2019年 12月 25日 10:14

こんにちは、日本画専攻です。朝晩冷える日が増えてきましたね。

冬期講習が始まり一週間が経ちました。教室内には良い緊張感が出てきて、絵の完成度もグッと高まる時期です。
冬期・直前の受験生たちの取り組みはまた後日紹介するとして、今日は河合塾の日本画本科の2学期後半の課題をご紹介します。


1学期は基礎力アップ・苦手克服課題が多かったのに対して
2学期は応用力・自分の良さを見つけて伸ばす課題が多くなります。

11月は河合では連休が多かったので、連休は自宅課題の宿題をしたり、美術館など外に出たりする時間にしてもらいました。自宅課題は構図研究。これまでの自分の絵を振り返り、より良い構図を探ったり、反省点を書き出します。

授業ではいつもより時間をかけて完成度を出す課題を行い、モチーフや構図の分析をした上で、しっかり描ききって自己ベストの更新を目指しました。


細密課題の作品 自分で描きたいものを決めてもらいます。Tさんのドーナツ、美味しそうですね♪




「構図研究ノートをつくる」という自宅課題の添削。講師から一言ずつメモなどがつきます。


また講師が一人ずつ出題したモチーフから、生徒が好きなものを選んで描くという課題をやりました。自分がどんなものが好きなのかを知ることと、描いてみたいと思って制作に取り組むのはとても大切な気持ちです。








普段あまり目にしない珍しいモチーフも登場します。


そして2学期最後は着彩一人一卓のコンクールで締めくくりました。これまでのやってきた成果、身についていることとまだできないことを自覚してもらいます。



一人一卓着彩課題。バラ合計100本!

各々できる事を増やすというのはとても大切な事です。
しかし、そればかりになってしまうと「やらなければならないこと」に追われて
表現したいことが後回しになってしまします。そういう気持ちで絵を描いていると、表現したいことがわからなくなってしまう可能性もあります。
自分の良さとは何なのか。自分の思う良さと、人が感じる客観的な良さを認識しながら、一枚の絵に消化していくことがとても大切です。

いよいよ試験本番も迫ってきました!冬期講習、直前講習は集中を切らさないための体力も大切です。風邪などひかないよう、体調管理もして後半戦を乗り切りましょう!