日本画専攻 の記事一覧
KJチャンピオンシップ【日本画】
こんにちは。日本画専攻です。
二学期上旬、河合塾では毎年、自由制作展の「KJチャンピオンシップ」が行われます。
内外問わず自由に見ていただける展覧会です。
日本画専攻では有志学生による自由制作と、本科生が授業で描いた日本画を展示します。
自由制作は平面を始め形式は自由で、立体、漫画、映像など学生が作りたい作品を作ります。それに対し、日本画実習では基本的な日本画材の使い方や、制作の仕方を学ぶため、モチーフのスケッチ→下図作り→転写→骨描き→彩色という流れで制作しました。
日本画は画材の扱いが難しいため、講師が実演しながら一緒に描きました。
スケッチは普段の受験対策での課題と技術的には変わらないのですが、最終的に本画にすることを想定して描くところが普段と少し違います。構図をどうしようか、背景の色が入るので、目立つところ目立たないところをどう作るかなど考え、選びながらスケッチします。
転写や骨描きなどもただ写すのではなく、生き生きした線を意識しながら描いていきます。みんな真剣です!
絵具の溶き方、グラデーション塗り、胡粉の溶き方とレクチャーを挟みながら制作を進めていきます。普段と違った描き心地なのでうまくいく部分といかない部分があったかと思いますが頑張って仕上げていきます。
完成した日本画は自由制作と共に学生たちで協力して飾り付けをし、KJチャンピオンシップで展示しました。KJは内外の人に見てもらえる年に一度の展覧会です。
学生にとっては作品を作るだけでなく、見てもらうことを経験できる貴重な機会です。大学に入った後どのように勉強していくのかを準備を通して体験できたと思います。
展示の一日目には日本画専攻内の講評がありました。
自由制作を展示した人は、自分の作品の前で作品の紹介をしました。これも大学の授業の講評で毎回行うので、緊張もあったかと思いますが良い経験になりました。
KJチャンピオンシップで自由制作、日本画、自画像を展示し、内外の人に見てもらうことができました。作品は自分の描きたい(作りたい)気持ちが一番大切ですが、人に見てもらうこともとても大事です。今回の経験を今後の制作に活かしてほしいと思います。
日本画専攻「芸大二次再現行いました」
こんにちは日本画専攻です。
今回は2022年度の芸大二次試験の再現課題をご紹介します。
河合塾では、春期講習で今年芸大に合格した学生たちの再現デモストを行いました。
今年の二次試験では、ヒバ、アセビの枝葉、りんご、アボカド、クレヨン、紙、薪などが出ました。
クレヨンで紙に描画を入れる指定もあり、描ける力だけでなく、その人の意図や世界観を見られるところもありました。
今回デモストをしてくれた5名は構成が皆違い、それぞれのねらいや個性がしっかりと出ていました。
そして完成度の高さも重要です。試験では1人1セットモチーフが渡されるので、最後のツメではモチーフを持って良く観察して描くくらいの描写が求められます。
講評では合格者の皆さんに普段どのように過ごしてきたか、試験の時の状況、自分がなぜ合格したと思うか、など話していただきました。「試験で楽しく描けますように」と神社へお参りに行った、などの話も出ており、今の時期だからこそ聞けるリアルな話に受講生たちは熱心に耳を傾けていました。
春から始める皆さん、河合塾の講師一同応援していますので共に学んでいきましょう!
日本画専攻 東京藝術大学合格速報‼︎
東京藝術大学の日本画の23年度入試合格結果が出ました!
定員25名中、最終合格9名(現役生は2名合格)となりました!!
※講習会生を含む
今年に関してもコロナの影響がありましたので、受験生の皆さん、そして保護者の方々も入試対策や私生活の中で苦労された部分が多かったと思います、、、
そういった中、志望大学に合格した皆さん、一年間の努力が実り、本当に良かったですね。
おめでとうございます!!
惜しくも結果が出なかった人達は本当に残念ですが、、、この悔しさをバネに、来年度こそ必ず第一志望に合格する為に、強い気持ちで進みましょう!
河合塾では春期講習など新シーズンに向けての受験サポートの為のイベントを各種ご用意しております。
★春期講習のお申込みはこちらから
★各種無料イベントの詳細はこちらから
日本画:自己ベスト着彩
こんにちは、日本画本科です。
12月に入り、受験シーズンも近づいてきました。
二学期ではいつもより長い制作時間の課題も行っています。
しっかりと描き切った作品をこの時期に出すのは大切なことです。
そして冬期、直前で試験に合わせたペース配分を考え、また完成度の高い作品に仕上げていきます。
今回は各講師が考えた様々なテーマのモチーフを描きました。
西洋画のような籠に入った果物の静物や、生きているインコを画面の静物と組み合わせて絵にするなど普段と少し変わった課題の卓もありました。
動物などは大学に入ってからも描くことがあると思いますが、大体は別の場所で取材したものを自分の絵に配置するというもので、直接対象を見ながら本画を描くことはできないことが多いです。
なので絵の中に動物を登場させる場合は、鳥の場合はどのように留まるか、重心はどうなるか、首はどう傾げるのかなど良く観察する必要があります。
また、今回の着彩では背景付きの絵を制作している人もいました。
普段の静物着彩では背景は描かず紙の地にする場合が多いですが、モチーフと背景とのやり取りは背景に色を入れた方が意識できます。
広い面積を綺麗に塗る技術も必要ですし、背景に対してモチーフがどのように見えているかを見ていく力も必要です。
各卓それぞれのテーマのモチーフをしっかり描き上げたことでできたこと、これから課題になってくることも明確になったと思います。分かったことをしっかりと整理して冬期、直前とがんばっていきましょう!
「日本画制作実習」
こんにちは。日本画本科です。
河合塾日本画専攻では2学期のはじめに日本画制作を行いました。
「日本画科」と言っても入試段階までは日本画材はほぼ扱いません。大学に入学してから初めて日本画材に触れる人も少なくありません。
河合塾では大学に入ってからの学びも意識して日本画材、岩絵具を使った制作も授業に取り入れています。
日本画制作では岩絵具の基本的な描き方を学びます。モチーフをスケッチし、そのスケッチを元に岩絵具で本画を制作します。
今回は白いグラジオラスを描きました。
普段の静物着彩でも花の良い形にこだわろうなどアドバイスされることが多いですが、なぜそれが必要なのかは本画を描いてみると分かります。
日本画は立体表現より平面的に適しています。なのでシルエット等、形の良さで絵のクオリティがだいぶ変わってきます。
そして画面構成、配置によっても絵の見やすさが左右されるのでとても重要です。
モチーフは皆同じでも配置の仕方、花と葉のバランスなどでその人のねらい、個性が出ます。
岩絵具は透明水彩と比べると粒子感があるので普段描いている通りにいかないところもあります。使いこなすまではまだまだ時間がかかりますが、みんな意欲的に制作していました。
日本画作品は塾全体の展覧会、KJチャンピオンシップに出品し、内外の方に観ていただきました。
KJでは日本画科は有志で自由画制作も出品しており、その飾りつけは出品者も出品者ではない人もみんなで協力して行いました。
自由画を出品しなかった人も大学に入って展示をする時はどのようにするものなのかなど体験できて良かったと思います。
基礎を固める1学期、そして制作をより深めていく2学期、様々な学びを取り入れ、制作に繋げていきましょう。
日本画本科:たけのこ着彩
こんにちは。日本画本科です。
新年度も始まり、まずはデッサンの描き出し特訓、静物デッサンでものの捉え方を勉強しました。そして今年度の最初の着彩は「筍」です。
筍は今が旬です。
山に生えている根付きのものが手に入ったので、生徒たちは地下茎からどのように生えているのかなどよく観察してから着彩のメインモチーフにして描きました。
根を落とそうとノコギリで切るのも一苦労。3人がかりでやっとです。
大きな筍なので勢いや大きさ、重さが出るような構図を考えます。
双子の筍はせっかくなのでつながったまま描くことにしました。
先端の方の黒っぽい色味のところはよく見ると茶色い産毛のようになっているし、根元の方は根の生え方など、筍には描きどころがたくさんあります。
春の花の山吹と合わせたり、掘りたての雰囲気が出るようシャベルや土などを入れたりして、それぞれ春の匂い漂う力強い着彩が完成しました!
河合塾では絵を描くだけではなく、モチーフの成り立ちに触れ、表現することを一年を通じて勉強します。
受験に留まらず、絵を描く本質を学んでいきましょう!
日本画専攻 東京藝術大学合格速報 ‼︎
東京藝術大学の日本画の22年度入試合格結果が出ました!
定員25名中、最終合格7名(内部生のみ・講習会生含まず)となりました!!
今年もコロナの影響は引き続きありましたので、受験生の皆さん、そして保護者の方々も入試対策や生活の中で苦労された部分が多かったと思います、、、
そういった中、志望大学に合格した皆さん、一年間の努力が実り、本当に良かったですね。
おめでとうございます!!
惜しくも結果が出なかった人達は本当に残念ですが、、、この悔しさをバネに、来年度こそ必ず第一志望に合格する為に、強い気持ちで進みましょう!
河合塾では春期講習など新シーズンに向けての受験サポートの為のイベントを各種ご用意しておりおますので、よろしくお願いします。
・春期各イベント(石膏デッサンゼミ・着彩ゼミ)
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/news/event_detail.html#003
日本画本科:課外授業・三浦半島スケッチ
こんにちは、日本画本科です。
緊急事態宣言も明け、感染も落ち着いてきている時期なので、外に出てスケッチの授業です。
今回は海の景色、磯の生き物を求めて三浦半島に出かけました。
磯にはヤドカリ、エビ、カニ、ハゼ、ウニなどの生き物がたくさんいました。
タッパーに入れてじっくり観察しスケッチします。(もちろんその後は海に返します)
タッパーはフタが白く、シンプルな形のものにすると観察しやすいです。
みんな楽しそうに生き物を探して、捕まえるのがとても上手な子もいました。
貝がらや木の実など細密画のモチーフになるようなものもたくさんありました。
描くのに夢中になりすぎて満ち潮で濡れてしまった子もいました。外でのスケッチは周りに気を配りながら描かないといけないことも学べましたね。
海の風景をスケッチしたり、生き物を観察したり、たまに砂で彫刻を作ったり(笑)、普段のアトリエではできない体験をした1日でした!
河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締め切りとさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/
【日本画専攻 東京芸大二次実技模試2021】
こんにちは。日本画専攻です。
10月16日、17日の二日間にかけて芸大二次試験の公開模試が行われました。過去最多参加者となる150点以上が採点会場に並びました。ここ数年の芸大日本画受験者数を鑑みると、全受験者の3分の1以上が参加していることが予想されます。
名古屋校の講師も加わり、壁面に埋め尽くされた作品を採点していきましたが、予想以上に時間がかかり、講評時刻が押してしまいお待たせしてしまいました。申し訳ありません。
去年同様、全体講評など会場内が密にならざるを得ない状況は、なるべく時間を短縮し行い、各フロアに分かれての個別講評を長めにする対応を取らせて頂きました。また希望者には模試作品以外の作品講評などの個別面談形式で執り行いました。
今回の模試のモチーフと上位三作品をご紹介します。
最優秀作品(1位)
台上の広がりがゆったりと見え、自然に見える上に豊かな色彩を感じられる秀作です!作者は最近安定感が増してきて、良い調子です。
優秀作品(2位)
やや色彩の幅は狭いものの、花の魅力をとてもうまく捉えられています。かすみ草は抜群に良かったです。
優秀作品(3位)
バランスのとれた仕上がりで、描写も魅力があります。少し暗い色が似てしまったのが惜しかったでしょうか。
今回、上位二点がB評価(東京芸大合格ライン)でした。どちらの作品も自然な空間を表現し、モチーフの印象を的確に捉えている作品となっていました。
上位三名には賞品も贈呈いたしました!おめでとうございます!
模試は順位よりも、自分の表現の何が良く何が足りないかを見る機会だと思ってください。そうすれば、残りの期間を有効に過ごせると思います。今回の模試を皆さんの今後に活かして頂ければ幸いです。
受講生の皆様お疲れ様でした。
河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締切とさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いいたします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/
日本画本科:モチーフ作りゼミから制作へ
こんにちは。日本画本科です。
河合塾では毎年、「モチーフを作るゼミ」を行っています。自分で作るとどのようにできあがっているか理解が深まり、愛着が湧きます。
また、絵のモチーフにするという前提があるので、絵になったときに映えることを考える勉強にもなります。
自分たちで制作した巣箱と、生きている小鳥をモチーフに三日間の静物着彩を行いました!
今回は文鳥2種、キンカチョウ、インコがアトリエに来てくれ、アトリエは終始鳥の鳴き声が響き、森の中のような雰囲気でした。
課題は巣箱のある静物に小鳥がいる絵を描くこと。小鳥はケージに入っているのでそれをスケッチして画面に配置します。
普段はモチーフをセッティングしたら、あるがままに描くのですが、今回のようにケージに入って動いている小鳥を絵の中の空間に自然にいるように描くのはなかなか難しいものです。
動く小鳥をたくさんスケッチして、どのような身体の構造になっているか、どのように動くかなど理解を深めます。
スケッチで大切なことは、羽の模様などの細かな情報を拾うだけでなく、対象の成り立ちや特徴を理解するということです。
スケッチしたものを絵の中に配置して描いていくと、辻褄が合わなかったり不自然なところが出てきます。それをまた実物を観察して修正します。これを繰り返すと、スケッチの段階で観なければならないこともだんだん分かってきます。
自分で作った巣箱も色や質感、こだわって作ったポイントなども描写し、魅力的な作品が多く見られました。モチーフへの理解を深める楽しさ、それを描く楽しさが体験できた一枚になりました。
夏期講習も始まっています。講習では受験の実践的な課題が多くなりますが、引き続きモチーフの理解を深め、学ぶ夏にしていきましょう!