世界が難しい局面の中、ここ東京でも緊急事態宣言が出て、皆さん不安な状況にあると思います。
こんな時だからこそ、家の中でじっくり物事を考え、1年後の受験に向けて知識と技術を蓄えていくことも大切です。


建築専攻でも春期講習が行われました。春期はデッサン、スケッチ写生、立体構成とこれから建築の受験に向かうベースとなるようなものを色々行なっています。
その中でも今年は例年行なっていたスケッチ・写生に行くことが出来ず、校舎周辺での散策で写真を撮り、写真の模写などを行いました。予定を変えて都庁周辺まで出かけましたが、人は少なく、天気の良い中、桜も綺麗に咲いていました。

このような状況下、新学期の開講が出来ず、皆さんも不安を抱えてのスタートとなりましたが、早く収束して、新宿校舎で皆と会えることを楽しみにしています。



入塾した皆さんには休校中の課題も送りましたので、勉強の合間にでもぜひ取り組んでみてください。
以下に課題への取り組み方などを書いています。その説明も読んで楽しんでやってみましょう。

〜〜課題への取り組み方など 建築専攻6つの課題〜〜

1、制作(立体物) 折り紙建築を出題しています。平面と立体の関係を見つけましょう。紙工作のなかで、カッターや定規の使い方になれること。自由に形態を生み出せるようになっていくベースを作ることが目標です。しっかり作れば綺麗なものができるので、楽しんで取り組みましょう。丁寧さと根気は必要です。
課題の他にも単純な幾何形態(立方体や円柱など)をなるべく綺麗にケント紙などで作ってみるのも練習になりますし、デッサンのモチーフにもなって良いと思います。

2、写真模写  写真のコピーを2点ほど出しています。模写ですが、比率や寸法などはなるべく正確に測って形を写すようにしましょう。またコピーの色に近いくらい黒の色を落としていくことも大切です。鉛筆でできる色の幅や鉛筆の硬さ柔らかさなどを確かめながら取り組んでみてください。自分で描きたい空間の写真などを探して描いてみるのも良いと思います。

3、デッサン  鉛筆のデッサンに取り組んでみます。課題では箱やコップ、自然物などを出していますが、そのものがなければ、他のものでも大丈夫です。デッサンの基本は観察力です。まずしっかりとモチーフを見ることから始まりますのでよく観察し、観察出来たことをなるべく全て描いていくようにしましょう。描いている途中でも観察と自分の絵とモチーフの比較はとても大切です。違っていれば消して直し、また描くの繰り返しです。頑張って描いてみましょう。
 初めての人は、鉛筆の削り方や最初の描き方などYouTubeなどにも色々上がっていますので、それらを参考にして、始めてみるのも良いかと思います。しっかりと鉛筆を削って、鉛筆でできる色の幅や鉛筆の硬さ柔らかさなどを確かめながら取り組んでみてください。

4、読書  読んでみると良さそうな図書をいくつか紹介していますが、あげられていない本でも建築関係や美術関係で様々な本がありますので、興味の持てるものから色々と読んでみましょう。考えるきっかけになったり、将来の目標などを見つけられることにつながると思います。感想レポートもぜひ取り組んで、文章での表現にもなれていきましょう。

5、映画鑑賞  いくつかの推薦映画(こんな時だからこそなるべく楽しめるものを)あげていますが、それ以外のものでも良いので、YouTubeなどの動画ではなく、しっかり作り込まれた映画を見てみましょう。建築などと同様に映画には総合芸術的側面があります。ストーリーを楽しむだけでなく、シーンの美しさや空間の良さなども見つけるつもりで見てみましょう。また製作者が何を伝えようとしているのか?どのようにみて欲しいのか?など作り手側の視点にたって考えて見ることも重要です。読書同様に感想レポートもぜひ取り組んで、文章での表現にもなれていきましょう。

6、収集  テーマとして2つほどあげていますが、これから自分がものを作っていく上で、自分の中にその素となるようなものを多く持っていくことはとても大切になってきます。情報収集は常に行っていかないといけないのですが、そのスタートとして課題として出されているテーマに即していろいろなものを見て、自分が感じることを大切に集めてみましょう。きっとこれからに役に立ってくると思われますし、多く集めてみることで、自分でも気づいていなかった興味や嗜好の方向性などが分かったりもします。ずっと続いていくことですが、これから作り手に向かおうという今、スタートを切って是非やってみましょう。

*以上、多くの課題がありますが、強制ではないので、出来るものから始めて、実際に授業が始まる前までにやれるところまでやってもらえれば良いと思います。くれぐれも体調には気をつけて、元気に授業で会いましょう。