こんにちは。日本画本科です。
河合塾では毎年、「モチーフを作るゼミ」を行っています。自分で作るとどのようにできあがっているか理解が深まり、愛着が湧きます。
また、絵のモチーフにするという前提があるので、絵になったときに映えることを考える勉強にもなります。
自分たちで制作した巣箱と、生きている小鳥をモチーフに三日間の静物着彩を行いました!
今回は文鳥2種、キンカチョウ、インコがアトリエに来てくれ、アトリエは終始鳥の鳴き声が響き、森の中のような雰囲気でした。
課題は巣箱のある静物に小鳥がいる絵を描くこと。小鳥はケージに入っているのでそれをスケッチして画面に配置します。
普段はモチーフをセッティングしたら、あるがままに描くのですが、今回のようにケージに入って動いている小鳥を絵の中の空間に自然にいるように描くのはなかなか難しいものです。
動く小鳥をたくさんスケッチして、どのような身体の構造になっているか、どのように動くかなど理解を深めます。
スケッチで大切なことは、羽の模様などの細かな情報を拾うだけでなく、対象の成り立ちや特徴を理解するということです。
スケッチしたものを絵の中に配置して描いていくと、辻褄が合わなかったり不自然なところが出てきます。それをまた実物を観察して修正します。これを繰り返すと、スケッチの段階で観なければならないこともだんだん分かってきます。
自分で作った巣箱も色や質感、こだわって作ったポイントなども描写し、魅力的な作品が多く見られました。モチーフへの理解を深める楽しさ、それを描く楽しさが体験できた一枚になりました。
夏期講習も始まっています。講習では受験の実践的な課題が多くなりますが、引き続きモチーフの理解を深め、学ぶ夏にしていきましょう!