河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

2019年05月 の記事一覧

本科専攻合同ハイク

先日、本科生の親睦を深める為に日本画・油・彫刻・デザイン・先端の5専攻合同でハイクを行いました。
場所は小金井公園です。天気にも恵まれ気持ちの良い日になりました。





午前中は「江戸東京たてもの園」を見学!
1993年(平成5)江戸東京博物館の分館として建設され、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築・復元・保存・展示された博物館。敷地面積はなんと約7ha(7万平方メートル)!広すぎて単位にピンときませんね。
とにかく、広くのびのびと見学でき、皆とても楽しく勉強させていただきました。









運良く風車つくり体験ができる日だったので、皆んなこぞって作りに。










皆んなで一緒にお昼をしたあとは野原でレクリエーション!







しっぽ鬼、大縄跳び、シャボン玉など楽しみました!





いつもは静かに座って、一生懸命制作している皆ですが、一歩外に出るとこんなに動けるとは。。!
生徒の若さをしみじみと感じました。笑



とにかく、思いっきりたのしむ!予備校ですがそんな日もあって良いですよね。
この日をきっかけにすこし各科が仲良くなったかな?

皆さんお疲れ様でした!

日本画本科:着彩ことはじめ

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2019年 05月 18日 17:59

こんにちは!日本画本科です。
本科の授業では、レベルやタイプに合わせて課題を分ける授業も行っています。


今回は2コースに分かれて、一つは背景を付け「テーマを決めて魅力を出す」課題と、
もう一つは基礎をおさらいする課題として、「着彩ことはじめ」という授業を行いました。


「着彩ことはじめ」では様々なモチーフを描いてみることで水彩絵具の特徴について学びました。
講師も一緒に描いて見せて大事なポイントを伝えます。






レンガ


土を固めて焼いたものなので乾いた感じ。重たい感じを出す。絵具の水分量が多くなりすぎないよう注意する。
直方体なので見えている3つの面の明るさの違いを最後まで描きわけながらつめていく。
色分けにならないよう質感を早めに描いていく。






タマネギとオレンジ


タマネギとオレンジの質の差を描き分けるため、色の違いだけでなく、水分量にも差をつけて描いていく。

日なたと陰の差を描き分ける。



その他にも三原色や色相環、色の特性について学びました。それらを理解していると、実際に描く時になるほど!と思えることも多いはずです。


着彩を始めたばかりの人は混色や濃度など難しいことが多いと思います。

絵具に慣れるのに少し時間がかかるかもしれませんが、怖がらずどんどん使ってみましょう。
まずはやってみて知る!教えられることより自分が経験したことが一番勉強になります。



河合塾では6月に藝大一次模試(公開コンクール)があります。ぜひ参加して今の自分の腕を試してみましょう。

また、6月は無料イベントがたくさん!
ぜひチェックしてみて下さい!!

日本画専科:5月スタート!

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2019年 05月 13日 18:30

こんにちは。ゴールデンウィークも終わり、すっかり初夏らしい季節になりましたね!

今年のGWは学校によっては10連休もあり、日本画専攻は8日ぶりの授業となりました。
4月からスタートし、生徒が休みボケで4月に習ったこと忘れてないかな・・?!とちょっと心配しながらも5月がスタート。

GW明け最初の授業はまず、宿題の講評です。



今年の課題内容は、本科専科共に『好きなもの、気になったものをモチーフに細密着彩』を描いてくる、というもの。(写真は本科・専科作品の両方を掲示しています。)

まだ道具に慣れていない生徒もいる中、休み中に10枚も描いてきてくれた人、家族で行ったキャンプ場で写生をしてきてくれた方など、皆頑張って描いてきてくれました。
偉い!!心配が吹っ飛びました!



(専科生徒作品一部)


講評後の課題は「道具の使い方(鉛筆編)」です。


毎年河合塾では4月の授業に「ものの成り立ち・構造を知る」という授業を行い、描く上で重要な『物の見方』を学びます。
5月はその上で、道具の使い方の復習を行い、技術力アップを目指します。

今回、道具の使い方(鉛筆編)では、経験の少ない生徒に鉛筆のグレースケールを見せながらそれぞれの種類の特徴について説明をしました。



(※グレースケール=鉛筆や木炭などの筆圧などのよって変化する色見の見本。)

普段使う鉛筆と違い、デッサンで用いる鉛筆は7B〜HB、F、H〜6Hと種類も多く、
色の濃さだけでなく質感の差を意識して使い分ける必要があります。

グレースケールから鉛筆の特徴を学んだ後は、静物デッサン。
鉛筆の質感や色幅をうまく利用し、モチーフの質感、固有色の差、特徴を表現することがポイントです。


(制作風景)

(講評)




こちらは生徒作品一部です。

まだ、モチーフらしい形や固有色差など表現しきれていない部分もありますが、よく観察し、モチーフの質感をうまく捉えられていまね。素晴らしいです!

まだまだ一学期も始まったばかりですが、この調子で頑張りましょう!

河合塾では夏のイベント、体験講座もございます!この機会に是非体験してみてください。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/news/event.html

Gallery Kart「クロッキー・人体から学ぶもの」

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2019年 05月 10日 19:40

一番身近にある人体
人体、それは表面のシルエットや線だけではなく、見えない軸、骨格、人体解剖学としての理解や、動き・重力・温度・湿度・・・迫力も含め、ただ見たものを見たように写し取るだけでは表現できない究極のモチーフとして、非常に難度の高いものです。そのため、これまでも様々な芸術家が解剖学を修めて人体を学び、描いてきました。「生きている」ことを表現するには、何を観て、感じて、学ぶことが必要なのか?
 河合塾の特徴でもある専攻を越えた合同授業の第一弾は、人物のクロッキーとデッサンです。
 合同授業での狙いは、各専攻の入試で問われる観点が実は他専攻でも大切であることを再発見し、さまざまな角度からものを見る大局観を養うことです。1学期の基礎力をつける時期にそのような引出しを増やす授業を、当塾では行っています。
 本科(昼間部)は2日間、専科(夜間部)は3日間の中で、様々なポーズのクロッキーを行なったあと、クロッキーで養った観方を固定ポーズに活かしてデッサンを行いました。
 今回は日本画・油絵・彫刻・先端芸術表現の、本専科全員分のクロッキーと、デッサンでは優秀作品を選抜して、本科9点と専科3点の計12点を展示しています。
 クロッキーの展示作業も本科授業の一環とし、「人に見てもらう」ということを意識して配置と展示を行いました。各専攻ごとの壁面に、どの作品をどこにレイアウトするかを生徒同士話し合いながら進めました。展示後は全ての作品を見直し、他の作品の中でどのように見えるか、描いている時とは異なる感覚で見つめることも大切な時間です。展示するということ、また展示された作品がどのような準備作業を経て目の前にあるのかの想像力を養うことも、ここで学べる大切な一つです。
 大学に入ることがゴールではなく、大学を出たあとでも軸となる様々な視点・観点を一緒に学んでいきます。 
 
人体から学ぶ第一歩、是非ご高覧ください。
会期:2019年 5月4日(土)~5月25日(土)
10:00〜18:00(会期中無休/日祭・最終日は16:00まで)/入場無料
会場:河合塾美術研究所1階 Gallery Kart

合同授業人物クロッキー&デッサン

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2019年 05月 08日 18:57

こんにちは。
河合塾では年数回、日本画・油絵・彫刻・デザイン工芸・先端芸術が合同で授業を行うカリキュラムがあります。人物や動物など全専攻で共通する課題で、普段はあまり関わりのない他専攻の塾生や、講師と交流し、視野を広げてもらいたいという狙いです。
普段の授業で指摘されることが、他専攻の先生にも同じことを言われたり、はたまた違うアプローチで物を観察する視点を手に入れたり、専攻を越えて様々な化学反応が起きる授業の一つです。

本年度第1回目は、「人物クロッキー&デッサン」とし、本科生は2日間で女性ヌードデッサンを行いました。モデルさんを大人数で所狭しと取り囲むのも、合同授業の醍醐味(?)講評でも、いろいろなタイプの絵がずらりと並んで壮観です!



さて、今回の合同授業はこれで終わりではありません。
授業で制作したクロッキーとデッサンを河合塾新宿校のギャラリースペースGllery Kartにて全員分展示します!もちろん展示作業はみんなで!しかも展示は高校生の専科クラスも出品し、壁一面上から下まで作品で埋め尽くされます。



人物の基本は、やはり「人物らしさ」を捉えられているか。専攻は違っても、生き生きとした人物が表現できているかどうかは、描く側がヒトならば、観る側もヒト。若干の違和感もたちどころに伝わってしまうシビアなモチーフです。 
ならば、モデルさんを正確に描けば良いのか?いいえ。モデルさんは石膏とは違い、生きています。ポーズ中も動くし、ポーズごとにも動きは出てきます。静物デッサンの気分になってしまう人もいますが、本当は動物デッサンなんですね。生き生きとした人体を捉えるためには、「生き物らしさ」を観察する必要があります。
さて、河合塾の塾生たちの人物は「生き物らしさ」に近付けているでしょうか...!
みなさま、是非ご高覧下さい。



専攻合同授業/「クロッキー・人体から学ぶもの」
Gallery Kart
5/4(土)〜25(土)
10:00〜18:00(会期中無休/日曜・最終日は16:00まで<入場無料>
(※リンク、河合塾HP美術研究所新宿校Kart情報)
河合塾美術研究所・新宿校1F、ギャラリースペース
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-14-5

ベルヴェ、ベルヴェ、ベルヴェ!

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2019年 05月 04日 15:51




お久しぶりです、彫刻科です。

今回は本科生の、ベルヴェデーレのトルソのデッサンをご紹介します。


ベルヴェデーレは石膏像であるトルソの中でも、一際大きな像です。
とっても描き甲斐がありますね!

そしてなんと木炭紙倍版でのデッサンになります!



大きいですね。イーゼルに置くとほとんど身長と同じくらいあります。
まさに「体を動かして描く!!」と言った感じです!
彫刻科の授業ではなかなかお目いかかることができません。




大きい画面でのデッサンでは、やはり離れて描くことが重要になってきます。
いつもの木炭紙でさえバランスを失いやすい大きさなので、今回は特に注意してほしいですね。
離れて、描いての往復運動をどんどん繰り返しましょう!!



はじめは一時間あまりクロッキーしてもらいました。
みんなはじめから大きく捉えることができてますね〜
量感も出ていて迫力が出てきそうです。

この勢いで本番も描きあげていきましょう~!





ベルヴェデーレのトルソでは、体のねじれや突き出した足からなる空間を画面の中でどれだけ出せるかが肝です。
なかなかあの激しい動きを出すのは難しいです。若干動きが弱くなってしまい勝ちです。

そして構図ですね。
入れすぎると空間が出しづらくなるし、小さく入れるともったいないですね。
いつもの石膏デッサン以上にその選択の必要性が見えてくると思います。


それでは、完成作品を見て行きましょうか~



Iさんの作品
構図が大きく入っていて、且つ空間を大きく出せていますね。
量感や迫力もあって良い描きっぷりです!



こちらは夜間部に通っているN君の作品です。
モチーフの持つ空間がよく出せています。
特に足周りがすっきりしていていいですね!
石膏の白さも伝わってくる、クリアな一枚。

ここに載せていない生徒たちも大きく迫力のある作品になっていました。
いつも以上に客観性を意識できたのではないでしょうか、、、!
たまに画面の大きさを変えてみるのもいいかもしれないですね。

そして「画面から離れる」という視点を、今後のデッサンや塑造にも活かしてほしいです!

以上、彫刻科でした!