河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

基礎中学専攻 の記事一覧

アニメ背景制作ワークショップ

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2022年 07月 13日 13:32

中学美術コースです。


一学期最後の授業は、「アニメ背景制作ワークショップ」でした。
特別講師をお迎えして、現場での生の声を聴かせていただきながら、筆使い・二種類の絵の具の使い分け・水分調整・物の印象の捉え方等々、具の濃い三時間となりました。


講師の方は 宮本澪 先生。
河合塾美術研究所新宿校から多摩美術大学日本画に進学。大学卒業後,ufotabieアニメ制作会社に入社。背景美術部門に所属され、第一期:TVアニメシリーズ鬼滅の刃、劇場版:鬼滅の刃(無限列車編)、劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] 第三章 の制作に参加されています。
現在はアソビモ(株)・2Dデザイナーとしてアイコン・三面図作成・UIデザインなど幅広くお仕事をされています。
 
さて当日、学生も期待と緊張からか、早くから教室にて準備完了! よってチャイムのなる前から授業開始となりました。
「そもそもアニメの背景を描きたくて美大に行ったのではないが、結果的に予備校・大学にて【デジタルで描く】ではなく【手描きと目を鍛えたこと】によって今ではどんな仕事もこなせる」という宮本先生のお話を、自身の制作した背景画・プライベートに作成しているイラスト資料を解説していただきました。熱心に学生はきいていました。



いよいよ制作スタートです。
宮本先生がお持ちの見本を、先生と同じようにひとつひとつミッションをクリアして、完成させてゆきます。
①用紙全体に水を塗り、ポスターカラーで混色した絵の具をたっぷりのせ、その後水を含ませていない大きな刷毛で空のぼかし・グラデーションを作ってゆきます。
②大地の草の部分もポスターカラー絵の具をしっかり混ぜて空との地平線部分をにじませてゆきます。
③木や花の部分はアクリル絵の具を使用。木は影の色から大胆に塗ります。この時とても大事な事を言われていました。
「自然物は暖かいものなので影色には絶対に黒は混ぜないこと」
普段の授業でも言われていることですが、実際黒色の絵の具はおいていなかったので、みなしっかりと混色して、暗さを出していました。
④アクリル絵の具で木の細かな葉の様子も丁寧に描きこんでゆきます。
⑤雲は空の部分がポスターカラー絵の具なので、水を含ませたタオルで青色を拭き取り、白に少し水色を混ぜた絵の具をなじませて完成。

ここまでの行程を、最初に紙に含ませた水が乾かないうちにしなければなりません。



最後に作品を並べて宮本先生から講評をいただきました。
そしてようやく学生の緊張もとけ、質問もたくさんできたようです。




今のお仕事先には油絵出身の方もいるようです。絵が描けるということは色々な職種の可能性があるということでしょうかね。デジタルのみで絵を描かれている方も全くデジタルに興味のない方も、基本は【人の眼】だということ、忘れないでほしいです。

とても貴重な経験ができた一日でした。

宮本先生、ありがとうございました!

ニカワとは?【日本画ゼミ】

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2022年 06月 28日 10:00

こんにちは!中学美術コースです。

今月は色々なゼミをやっています!今回は日本画ゼミを行いました。

「日本画って何?」って思う人が多いかもしれませんが、古くは中国から伝来してきた絵画技法なのです。歴史は古く奈良時代くらいから伝承されて、日本に土着して時間をかけて様式を変えていったものが日本画と言われているようです〔ざっくりと要約するとw〕

素材は和紙、墨、岩絵の具、ニカワなどを使っていきます。

今回は中学生向けのゼミなので作業内容を少し簡単にしたバージョンでゼミを行いました。

真ん中のボウルに入っているものが「ニカワ」なるもの素材は動物の皮や骨などから取れる動物性のタンパク質から出来ています、、、

ニカワは絵具を紙に定着させる為の接着剤の役割をします。油絵では油〔オイル〕がその役割を行います。

生徒さんが手に持っている「和紙」は日本に古くからある植物の繊維で作られています。

まずは図案の構想から

下準備中--

岩絵の具は、鉱石やガラスの微粒なのですが、ただのパウダー状のもので販売していますので、このままでは紙に塗っても定着しません。

写真のように手を使って、「ニカワ」と「絵の具」をお皿の上で指を使って混ぜ合わせ、色を塗る為の下準備をしておきます。

「絵の具」と「ニカワ」が混ぜ終わったら色を塗っていきます。

完成!爽やかな風景画!いい感じです。

味のある、いい感じの鳥さんが描けましたね◯

最後は講評をして終わりました。みんな普段使っている絵の具と違い、なかなか手がかかる画材でしたが楽しめたかな?

次回のゼミもまた違った内容をやりますのでお楽しみに!

夏期講習ではシルクスクリーンや扇に絵を描くといった楽しい制作を予定しています。

興味がある人はぜひ受講してみてください!

夏期講習のお申込みはこちらから!

「テンペラ...てんぷら...?」

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2022年 06月 26日 12:07

中学美術コースです。


今回は、テンペラ画に挑戦しました!
「テンペラ...てんぷら...?」
テンペラはイタリア語で、混ぜる・こねるの意味です。
「じゃー何混ぜるの?」
顔料と卵黄です。
1400年頃、イタリアでは、フレスコ画(壁画)とテンペラ画が主流でした。
油絵が主流になる100年も前のことです。
卵黄と顔料を混ぜた絵の具を作り水で薄めながら丁寧に描いてゆきます。
小さいサイズですが、素敵な作品となりました。

中学美術コースでは、基本的デッサン・着彩制作から、幅広く美術を知るための特別ゼミをバランスよく配置しています。

7月最後の授業は、外部からの特別講師をお迎えします。
「イラスト・マンガをうまく描けるには!」(仮題)
あの人気アニメの話も聞けちゃうかも!
ワクワクしますね。



うさぎの日

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2022年 06月 13日 11:29

生徒たちの中心に何やらモフモフの塊が!!

うさぎが二羽来てくれました!
小柄で非常に可愛らしい、、、!

今回は彼らのクロッキーと、石粉粘土の塑造の課題として取り組んでもらっています。

うさぎは腰回りにボリュームがあって、腰を重心にして様々な動きをします。
歩きだすとその様子がよく見えてきますね。

普段のモチーフのように静止していないので、なかなか捉えることが難しいモチーフですが、動いている対象を描いたり作ったりすることは非常に勉強になります。見たものをそのまま写すのではなく、頭の中で解釈をしながら描く感覚を持てるようになると、他の物の見方も鋭くなっていきます!

うさぎの可愛さも相まってか、皆集中して制作していました。

だんだんと暑い日が増えてきましたね。
夏バテにならないよう、体調管理にも気を配りましょう!

都立総合芸術高校入試実技再現デモスト

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2022年 03月 16日 18:37

こんにちは!基礎中学高校受験コースです。

3/13に都立総合芸術高校入試実技再現デモストを行いました。2021年度に都立総合芸術高校に合格した塾生による、入試の再現イベントです。
このイベントは、モチーフも実技時間も入試に近くなるように設定し、合格者の制作プロセスを間近で見れるようになっています!



推薦入試ではデッサン、一般入試では着彩の課題が出されました。
合格者のデモストだけではなく、講師による実技の解説もされました。



本番のように黙々と制作してくれています。
製作中も講師から進め方について説明がされました。入試では制作時間が限られているので、時間の管理も大事な要素になります!また、今年度の入試では席から立って離れて絵を見ることができたので、それもしっかり再現してくれました。





最後は再現作品を並べて、合格者にインタビューをしました。
話を聞いていると、自分が苦手なところを理解して気をつけるようにし、どうしたら得意なところを見せられるかをそれぞれ考えながら制作していました。



総合芸術高校の入試は年々難しくなっていますが、自分の絵の魅力や改善点を意識して、日々の制作で目標を持って練習していけば合格に近づけるはずです。


来年度に受験する皆さんも一緒に頑張っていきましょう!お待ちしていますよ〜!!

中学高校受験コース合格速報!

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2022年 03月 15日 17:23

中学生の皆さん、高校受験おつかれさまでした。



そして、志望校に合格した皆さん、おめでとうございます!!

本年度の美術系高校の志願者の数は全体的に増え、過去最高の倍率となった高校もありました。そのような難しい状況の中で、このような結果が出せたのも、受験に集中する皆さんのサポートをされ、一緒に応援していただいた保護者の方々のご協力があってのものだと思います。
1年間の皆さんの頑張りがこのような形となって本当によかったです。

おしくも目標の高校に合格が届かなかった生徒さん達も、悔しい気持ちは残ると思いますが、、、高校やその先にある新たな目標を目指し、頑張って欲しいと思います!

都立総合芸術高校の入試に関しては、課題内容だけでなく、学科のレベルも上がってきているので、年を追うごとに難易度が上がっている印象があります。
次年度の美術系高校を検討されている生徒さんたちも春からのイベントをうまく生かして、4月から良いスタートダッシュをきれる様に準備をしましょう!

春期講習のお申し込みはこちら

河合塾では春期に多くのイベントを用意しています。多くの方のご参加をお待ちしております。

詳しくは、河合塾美術研究所新宿校のウェブサイト「無料体験講座 中学生対象」の講座にご参加いただいた方に都立総合芸術高校合格者入試再現を当日ご見学いただくことができます。(参加費無料)
お申し込みはこちら

基礎中学高校受験コース:総合芸術高校水彩コンクール

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2021年 12月 30日 17:42

こんにちは、基礎中学高校受験コースです!

冬期講習会も残りわずか、12/30に講習会内で「総合芸術高校水彩コンクール」を行いました。



2021年の最後のコンクールということで、良い緊張感の中、みんな真剣に取り組んでいます!



ボリュームのあるモチーフなので、時間配分を考えながら進めていくことが大事になります。



制作時間が終わったら、講師からのレクチャーがありました。



最後に全員の絵を並べて採点、

講評会になります。



全体で並んだ時の自分の絵の見え方と、講師からのアドバイスを聞き、終了です!

総合芸術高校の一般入試まではあと2ヶ月。

今回の結果を踏まえて、頑張っていきましょう!

都立総合芸術高校推薦実技模試

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2021年 10月 10日 17:55

こんにちは!基礎中学です。
10/10に都立総合芸術高校の推薦実技模試が行われました。



最初に試験の説明を受けてから実技スタートです!



みんな集中して取り組んでいます。実技の試験では描くだけでなく、見ることも重要です。離れて確認できたかな?



実技試験が終わったら、講師による採点を行い講評が始まります。全体講評で上位の作品を講評した後、グループに分かれて1つ1つの作品を講評していきます。



今回の模試で自分のできているところ、できていないところが分かったと思います。今後の練習に役立てて、本番まで一緒に頑張っていきましょう!

基礎中学専攻高校受験コース:夏の水彩実技コンクール

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2021年 08月 29日 09:01

こんにちは!基礎中学です。
夏期講習会もいよいよ大詰め、8月22日に講習会内で高校受験対策として水彩画の実技コンクールを行いました!



本日のコンクールは学科テストと合わせて行っています。
講習会での頑張りがどのような結果として出てくるのか、みんなドキドキです。



学科テスト後にすぐに実技(水彩)に移ります。



全員の絵を並べて採点を行って、そのまま全体での総評へ。




その後は作品のひとつひとつを講師がアドバイスしていきます。



実技講評の後には採点されたテストも返却しました。
内容の解説は教務の方から、テストの傾向や点数に関してのアドバイスを行ってもらったので、今後の学習についての参考にもなったのではないかと思います。

夏も終わりにさしかかり、2学期の授業もすぐに始まりますが、10月10日(日)には実技模試があります。今度は都立総芸術高校の推薦入試の実技を想定して行います。志望が具体的に決まった方、腕試しに是非! お待ちしております。
https://www.kawai-juku.ac.jp/trial-exam/ptc/khs/

【基礎中学】動物クロッキー

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2021年 06月 06日 10:00


こんにちは、基礎中学専攻です。

今回は、高校受験コース&中学美術コース合同での "動物クロッキー" です!

動物は、うさぎと烏骨鶏、それぞれ2羽ずつお呼びしました。

「クロッキー」とは、簡単に言いますと 速描き です。
短い時間でモチーフの形や動き、構造などを捉えます。パッと印象をつかむようなイメージでしょうか。

最初の数分でモチーフを正確に捉える力は、時間の限られている入試でも重要になってきます。

また、普段と違う視点でモチーフを見るきっかけになったり、学びの多い課題でもあります。







最初はみんな少しぎこちなく始まりましたが、色んな画材を試す生徒や、場所を移動しながら制作する生徒など、色々試す内にだんだん力を抜いた柔らかいクロッキーが出てきました。

クロッキーは思い出した時にパッとできるので、普段からやるようにするのがおすすめです。

身近な人でも良いですし、生き物だけじゃなく普段授業で描いているような動かないモチーフも、クロッキーを通して短時間で正確に捉える練習をすると、力が付きますよ。


さて、もうすぐ夏ですね!
受験生の夏休みはやることが盛りだくさんです。体調管理に気を付けながら、着実にレベルアップしていきましょう。



http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/

夏期講習のお申し込みはこちらから!お待ちしております。