河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

日本画専攻 の記事一覧

日本画課外授業~in 小田原~

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2023年 11月 15日 10:47

こんにちは。日本画専攻本科です。

受験生は日々予備校に通いアトリエで制作する毎日ですが、

普段と違う感性を養いより豊かな絵を創っていけるように二学期には課外授業も行います。

今回は神奈川県の小田原で、地球博物館、小田原城、海と回り、見学やスケッチを行いました。

まずは入生田駅にある地球博物館へ。

駅は小さめなのに駅の向かいにはとても大きく立派な博物館が!

きのこの企画展、剥製、化石、鉱石、昆虫、植物などのさまざまな標本がボリューム満点で見られました。

スケッチも可ということで、気になる標本の前で熱心にスケッチをする学生たち。

ここで一日過ごしてもいいくらい内容の濃い博物館でしたが、次の場所へ向かいます。

小田原駅に戻り小田原城へ。

小田原城の目の前でみんなで昼食をとりました。

ちょうど菊の展覧会が次の日からということで見事な菊も見たり、売店でお団子やアイスを食べたりと

気持ちもリラックスできたようです。

昼食後は小田原城址公園でスケッチするか、海に行くかは多数決で海へ行くことなりました。

海に着くと、まずはやっぱり水を触りたい!

普段は目で見た情報を描くことが多い日本画科の学生たちですが、水の冷たさ、砂の感触、磯の匂いなど

五感で感じる感覚を絵にすることはとても大事なことです。

外に出ないと感じられない体験を課外授業では大切にしています。

みんな、初めは少しはしゃいでいましたが、そのうち黙々とスケッチに取り掛かります。

この日は天気も良く、午後から夕方にかけて空の色がどんどん美しく変化していきました。

持って行った水彩絵具で美しい海の風景を描いている学生が多くみられました。

だいぶ日が落ちてきて薄暗くなる頃、みんなのスケッチを並べてみました。

それぞれの視点が伝わってくるスケッチになっていたと思います。

忙しい受験生ですが、休日などはなるべく新鮮な体験ができると心が豊かになり、

いい絵を描くことにもつながってくると思います。

河合塾の二学期の授業では、感性を磨くことや自分の個性を見つけて弱点を克服することなど、

タイプ別の授業を通じて自分なりの戦略を見つけていきます。

寒くなるにつれて受験モードに入るため、体調管理をしっかりと行い、頑張っていきましょう。

冬期講習も締切講座が出てきますので、早めの申し込みをしてくださいね。

冬期講習の申し込みはこちらから!

KJチャンピオンシップ【日本画】

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2023年 09月 18日 17:49

こんにちは。日本画専攻です。

二学期上旬、河合塾では毎年、自由制作展の「KJチャンピオンシップ」が行われます。

内外問わず自由に見ていただける展覧会です。

日本画専攻では有志学生による自由制作と、本科生が授業で描いた日本画を展示します。

自由制作は平面を始め形式は自由で、立体、漫画、映像など学生が作りたい作品を作ります。それに対し、日本画実習では基本的な日本画材の使い方や、制作の仕方を学ぶため、モチーフのスケッチ→下図作り→転写→骨描き→彩色という流れで制作しました。

日本画は画材の扱いが難しいため、講師が実演しながら一緒に描きました。

スケッチは普段の受験対策での課題と技術的には変わらないのですが、最終的に本画にすることを想定して描くところが普段と少し違います。構図をどうしようか、背景の色が入るので、目立つところ目立たないところをどう作るかなど考え、選びながらスケッチします。

転写や骨描きなどもただ写すのではなく、生き生きした線を意識しながら描いていきます。みんな真剣です!

絵具の溶き方、グラデーション塗り、胡粉の溶き方とレクチャーを挟みながら制作を進めていきます。普段と違った描き心地なのでうまくいく部分といかない部分があったかと思いますが頑張って仕上げていきます。

完成した日本画は自由制作と共に学生たちで協力して飾り付けをし、KJチャンピオンシップで展示しました。KJは内外の人に見てもらえる年に一度の展覧会です。

学生にとっては作品を作るだけでなく、見てもらうことを経験できる貴重な機会です。大学に入った後どのように勉強していくのかを準備を通して体験できたと思います。

展示の一日目には日本画専攻内の講評がありました。

自由制作を展示した人は、自分の作品の前で作品の紹介をしました。これも大学の授業の講評で毎回行うので、緊張もあったかと思いますが良い経験になりました。

KJチャンピオンシップで自由制作、日本画、自画像を展示し、内外の人に見てもらうことができました。作品は自分の描きたい(作りたい)気持ちが一番大切ですが、人に見てもらうこともとても大事です。今回の経験を今後の制作に活かしてほしいと思います。

日本画専攻「芸大二次再現行いました」

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2023年 04月 15日 12:39

こんにちは日本画専攻です。
今回は2022年度の芸大二次試験の再現課題をご紹介します。

河合塾では、春期講習で今年芸大に合格した学生たちの再現デモストを行いました。



今年の二次試験では、ヒバ、アセビの枝葉、りんご、アボカド、クレヨン、紙、薪などが出ました。
クレヨンで紙に描画を入れる指定もあり、描ける力だけでなく、その人の意図や世界観を見られるところもありました。



今回デモストをしてくれた5名は構成が皆違い、それぞれのねらいや個性がしっかりと出ていました。




そして完成度の高さも重要です。試験では1人1セットモチーフが渡されるので、最後のツメではモチーフを持って良く観察して描くくらいの描写が求められます。
      


講評では合格者の皆さんに普段どのように過ごしてきたか、試験の時の状況、自分がなぜ合格したと思うか、など話していただきました。「試験で楽しく描けますように」と神社へお参りに行った、などの話も出ており、今の時期だからこそ聞けるリアルな話に受講生たちは熱心に耳を傾けていました。



春から始める皆さん、河合塾の講師一同応援していますので共に学んでいきましょう!

日本画専攻 東京藝術大学合格速報‼︎

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2023年 03月 15日 14:49

東京藝術大学の日本画の23年度入試合格結果が出ました!

定員25名中、最終合格9名(現役生は2名合格)となりました!!

※講習会生を含む

今年に関してもコロナの影響がありましたので、受験生の皆さん、そして保護者の方々も入試対策や私生活の中で苦労された部分が多かったと思います、、、

そういった中、志望大学に合格した皆さん、一年間の努力が実り、本当に良かったですね。

おめでとうございます!!

惜しくも結果が出なかった人達は本当に残念ですが、、、この悔しさをバネに、来年度こそ必ず第一志望に合格する為に、強い気持ちで進みましょう!

河合塾では春期講習など新シーズンに向けての受験サポートの為のイベントを各種ご用意しております。

★春期講習のお申込みはこちらから

★各種無料イベントの詳細はこちらから

日本画:自己ベスト着彩

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2022年 12月 12日 16:26

こんにちは、日本画本科です。
12月に入り、受験シーズンも近づいてきました。
二学期ではいつもより長い制作時間の課題も行っています。
しっかりと描き切った作品をこの時期に出すのは大切なことです。
そして冬期、直前で試験に合わせたペース配分を考え、また完成度の高い作品に仕上げていきます。



今回は各講師が考えた様々なテーマのモチーフを描きました。
西洋画のような籠に入った果物の静物や、生きているインコを画面の静物と組み合わせて絵にするなど普段と少し変わった課題の卓もありました。

動物などは大学に入ってからも描くことがあると思いますが、大体は別の場所で取材したものを自分の絵に配置するというもので、直接対象を見ながら本画を描くことはできないことが多いです。
なので絵の中に動物を登場させる場合は、鳥の場合はどのように留まるか、重心はどうなるか、首はどう傾げるのかなど良く観察する必要があります。



また、今回の着彩では背景付きの絵を制作している人もいました。
普段の静物着彩では背景は描かず紙の地にする場合が多いですが、モチーフと背景とのやり取りは背景に色を入れた方が意識できます。
広い面積を綺麗に塗る技術も必要ですし、背景に対してモチーフがどのように見えているかを見ていく力も必要です。


各卓それぞれのテーマのモチーフをしっかり描き上げたことでできたこと、これから課題になってくることも明確になったと思います。分かったことをしっかりと整理して冬期、直前とがんばっていきましょう!



「日本画制作実習」

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2022年 09月 27日 15:03

こんにちは。日本画本科です。

河合塾日本画専攻では2学期のはじめに日本画制作を行いました。

「日本画科」と言っても入試段階までは日本画材はほぼ扱いません。大学に入学してから初めて日本画材に触れる人も少なくありません。

河合塾では大学に入ってからの学びも意識して日本画材、岩絵具を使った制作も授業に取り入れています。

日本画制作では岩絵具の基本的な描き方を学びます。モチーフをスケッチし、そのスケッチを元に岩絵具で本画を制作します。

今回は白いグラジオラスを描きました。









普段の静物着彩でも花の良い形にこだわろうなどアドバイスされることが多いですが、なぜそれが必要なのかは本画を描いてみると分かります。

日本画は立体表現より平面的に適しています。なのでシルエット等、形の良さで絵のクオリティがだいぶ変わってきます。


そして画面構成、配置によっても絵の見やすさが左右されるのでとても重要です。

モチーフは皆同じでも配置の仕方、花と葉のバランスなどでその人のねらい、個性が出ます。


岩絵具は透明水彩と比べると粒子感があるので普段描いている通りにいかないところもあります。使いこなすまではまだまだ時間がかかりますが、みんな意欲的に制作していました。

















日本画作品は塾全体の展覧会、KJチャンピオンシップに出品し、内外の方に観ていただきました。

KJでは日本画科は有志で自由画制作も出品しており、その飾りつけは出品者も出品者ではない人もみんなで協力して行いました。

自由画を出品しなかった人も大学に入って展示をする時はどのようにするものなのかなど体験できて良かったと思います。

















基礎を固める1学期、そして制作をより深めていく2学期、様々な学びを取り入れ、制作に繋げていきましょう。

日本画本科:たけのこ着彩

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2022年 04月 29日 15:19

こんにちは。日本画本科です。


新年度も始まり、まずはデッサンの描き出し特訓、静物デッサンでものの捉え方を勉強しました。そして今年度の最初の着彩は「筍」です。




筍は今が旬です。
山に生えている根付きのものが手に入ったので、生徒たちは地下茎からどのように生えているのかなどよく観察してから着彩のメインモチーフにして描きました。






根を落とそうとノコギリで切るのも一苦労。3人がかりでやっとです。





大きな筍なので勢いや大きさ、重さが出るような構図を考えます。
双子の筍はせっかくなのでつながったまま描くことにしました。



先端の方の黒っぽい色味のところはよく見ると茶色い産毛のようになっているし、根元の方は根の生え方など、筍には描きどころがたくさんあります。





春の花の山吹と合わせたり、掘りたての雰囲気が出るようシャベルや土などを入れたりして、それぞれ春の匂い漂う力強い着彩が完成しました!






 

 


河合塾では絵を描くだけではなく、モチーフの成り立ちに触れ、表現することを一年を通じて勉強します。
受験に留まらず、絵を描く本質を学んでいきましょう!

日本画専攻 東京藝術大学合格速報 ‼︎

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2022年 03月 15日 12:22

東京藝術大学の日本画の22年度入試合格結果が出ました!

定員25名中、最終合格7名(内部生のみ・講習会生含まず)となりました!!




今年もコロナの影響は引き続きありましたので、受験生の皆さん、そして保護者の方々も入試対策や生活の中で苦労された部分が多かったと思います、、、

そういった中、志望大学に合格した皆さん、一年間の努力が実り、本当に良かったですね。
おめでとうございます!!

惜しくも結果が出なかった人達は本当に残念ですが、、、この悔しさをバネに、来年度こそ必ず第一志望に合格する為に、強い気持ちで進みましょう!


河合塾では春期講習など新シーズンに向けての受験サポートの為のイベントを各種ご用意しておりおますので、よろしくお願いします。

・春期各イベント(石膏デッサンゼミ・着彩ゼミ)

http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/news/event_detail.html#003

・講習会
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/

日本画本科:課外授業・三浦半島スケッチ

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2021年 11月 05日 12:16

こんにちは、日本画本科です。
緊急事態宣言も明け、感染も落ち着いてきている時期なので、外に出てスケッチの授業です。
今回は海の景色、磯の生き物を求めて三浦半島に出かけました。







磯にはヤドカリ、エビ、カニ、ハゼ、ウニなどの生き物がたくさんいました。
タッパーに入れてじっくり観察しスケッチします。(もちろんその後は海に返します)
タッパーはフタが白く、シンプルな形のものにすると観察しやすいです。
みんな楽しそうに生き物を探して、捕まえるのがとても上手な子もいました。












貝がらや木の実など細密画のモチーフになるようなものもたくさんありました。



描くのに夢中になりすぎて満ち潮で濡れてしまった子もいました。外でのスケッチは周りに気を配りながら描かないといけないことも学べましたね。









海の風景をスケッチしたり、生き物を観察したり、たまに砂で彫刻を作ったり(笑)、普段のアトリエではできない体験をした1日でした!


河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締め切りとさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/

【日本画専攻 東京芸大二次実技模試2021】

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2021年 10月 29日 15:32

こんにちは。日本画専攻です。


10月16日、17日の二日間にかけて芸大二次試験の公開模試が行われました。過去最多参加者となる150点以上が採点会場に並びました。ここ数年の芸大日本画受験者数を鑑みると、全受験者の3分の1以上が参加していることが予想されます。

名古屋校の講師も加わり、壁面に埋め尽くされた作品を採点していきましたが、予想以上に時間がかかり、講評時刻が押してしまいお待たせしてしまいました。申し訳ありません。

去年同様、全体講評など会場内が密にならざるを得ない状況は、なるべく時間を短縮し行い、各フロアに分かれての個別講評を長めにする対応を取らせて頂きました。また希望者には模試作品以外の作品講評などの個別面談形式で執り行いました。






今回の模試のモチーフと上位三作品をご紹介します。


最優秀作品(1位)
台上の広がりがゆったりと見え、自然に見える上に豊かな色彩を感じられる秀作です!作者は最近安定感が増してきて、良い調子です。



優秀作品(2位)
やや色彩の幅は狭いものの、花の魅力をとてもうまく捉えられています。かすみ草は抜群に良かったです。



優秀作品(3位)
バランスのとれた仕上がりで、描写も魅力があります。少し暗い色が似てしまったのが惜しかったでしょうか。

今回、上位二点がB評価(東京芸大合格ライン)でした。どちらの作品も自然な空間を表現し、モチーフの印象を的確に捉えている作品となっていました。

上位三名には賞品も贈呈いたしました!おめでとうございます!





模試は順位よりも、自分の表現の何が良く何が足りないかを見る機会だと思ってください。そうすれば、残りの期間を有効に過ごせると思います。今回の模試を皆さんの今後に活かして頂ければ幸いです。
受講生の皆様お疲れ様でした。

河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締切とさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いいたします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/