河合塾美術研究所 新宿校 授業風景

2学期授業風景 の記事一覧

中学生向けの学科サポータが始まっています

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2024年 10月 28日 18:34

中学高校受験コース講師です。

10月に入り寒さもいよいよ本格的になってまいりました。それに伴い受験生の皆さんも本格的に対策をしている

真っ最中だと思います。

「科目のどの部分で困っているか、どこを改善したら良いか、今後どのような勉強方法が効果的なのか」といった

個別対応に近い状況で生徒さんの状況に合わせた学習サポートを行なっています。

実技だけでなく、学科の方で不安のある方もこれを機会に是非河合塾までお問い合わせください。

合わせて、11月17日(日)には「都立総合芸術高校推薦実技模試」を開催いたします。

総合芸術高校を受験希望される方や女子美術大学付属高校やトキワ松学園高校、潤徳女子高校、片倉高校など、

入試で実技試験がある美術系高校の受験を考えている方も、実戦形式を経験を積めるチャンスですので、ご参加お待ちしております!!

日本画課外授業~in 小田原~

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2023年 11月 15日 10:47

こんにちは。日本画専攻本科です。

受験生は日々予備校に通いアトリエで制作する毎日ですが、

普段と違う感性を養いより豊かな絵を創っていけるように二学期には課外授業も行います。

今回は神奈川県の小田原で、地球博物館、小田原城、海と回り、見学やスケッチを行いました。

まずは入生田駅にある地球博物館へ。

駅は小さめなのに駅の向かいにはとても大きく立派な博物館が!

きのこの企画展、剥製、化石、鉱石、昆虫、植物などのさまざまな標本がボリューム満点で見られました。

スケッチも可ということで、気になる標本の前で熱心にスケッチをする学生たち。

ここで一日過ごしてもいいくらい内容の濃い博物館でしたが、次の場所へ向かいます。

小田原駅に戻り小田原城へ。

小田原城の目の前でみんなで昼食をとりました。

ちょうど菊の展覧会が次の日からということで見事な菊も見たり、売店でお団子やアイスを食べたりと

気持ちもリラックスできたようです。

昼食後は小田原城址公園でスケッチするか、海に行くかは多数決で海へ行くことなりました。

海に着くと、まずはやっぱり水を触りたい!

普段は目で見た情報を描くことが多い日本画科の学生たちですが、水の冷たさ、砂の感触、磯の匂いなど

五感で感じる感覚を絵にすることはとても大事なことです。

外に出ないと感じられない体験を課外授業では大切にしています。

みんな、初めは少しはしゃいでいましたが、そのうち黙々とスケッチに取り掛かります。

この日は天気も良く、午後から夕方にかけて空の色がどんどん美しく変化していきました。

持って行った水彩絵具で美しい海の風景を描いている学生が多くみられました。

だいぶ日が落ちてきて薄暗くなる頃、みんなのスケッチを並べてみました。

それぞれの視点が伝わってくるスケッチになっていたと思います。

忙しい受験生ですが、休日などはなるべく新鮮な体験ができると心が豊かになり、

いい絵を描くことにもつながってくると思います。

河合塾の二学期の授業では、感性を磨くことや自分の個性を見つけて弱点を克服することなど、

タイプ別の授業を通じて自分なりの戦略を見つけていきます。

寒くなるにつれて受験モードに入るため、体調管理をしっかりと行い、頑張っていきましょう。

冬期講習も締切講座が出てきますので、早めの申し込みをしてくださいね。

冬期講習の申し込みはこちらから!

KJチャンピオンシップ【日本画】

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2023年 09月 18日 17:49

こんにちは。日本画専攻です。

二学期上旬、河合塾では毎年、自由制作展の「KJチャンピオンシップ」が行われます。

内外問わず自由に見ていただける展覧会です。

日本画専攻では有志学生による自由制作と、本科生が授業で描いた日本画を展示します。

自由制作は平面を始め形式は自由で、立体、漫画、映像など学生が作りたい作品を作ります。それに対し、日本画実習では基本的な日本画材の使い方や、制作の仕方を学ぶため、モチーフのスケッチ→下図作り→転写→骨描き→彩色という流れで制作しました。

日本画は画材の扱いが難しいため、講師が実演しながら一緒に描きました。

スケッチは普段の受験対策での課題と技術的には変わらないのですが、最終的に本画にすることを想定して描くところが普段と少し違います。構図をどうしようか、背景の色が入るので、目立つところ目立たないところをどう作るかなど考え、選びながらスケッチします。

転写や骨描きなどもただ写すのではなく、生き生きした線を意識しながら描いていきます。みんな真剣です!

絵具の溶き方、グラデーション塗り、胡粉の溶き方とレクチャーを挟みながら制作を進めていきます。普段と違った描き心地なのでうまくいく部分といかない部分があったかと思いますが頑張って仕上げていきます。

完成した日本画は自由制作と共に学生たちで協力して飾り付けをし、KJチャンピオンシップで展示しました。KJは内外の人に見てもらえる年に一度の展覧会です。

学生にとっては作品を作るだけでなく、見てもらうことを経験できる貴重な機会です。大学に入った後どのように勉強していくのかを準備を通して体験できたと思います。

展示の一日目には日本画専攻内の講評がありました。

自由制作を展示した人は、自分の作品の前で作品の紹介をしました。これも大学の授業の講評で毎回行うので、緊張もあったかと思いますが良い経験になりました。

KJチャンピオンシップで自由制作、日本画、自画像を展示し、内外の人に見てもらうことができました。作品は自分の描きたい(作りたい)気持ちが一番大切ですが、人に見てもらうこともとても大事です。今回の経験を今後の制作に活かしてほしいと思います。

日本画:自己ベスト着彩

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2022年 12月 12日 16:26

こんにちは、日本画本科です。
12月に入り、受験シーズンも近づいてきました。
二学期ではいつもより長い制作時間の課題も行っています。
しっかりと描き切った作品をこの時期に出すのは大切なことです。
そして冬期、直前で試験に合わせたペース配分を考え、また完成度の高い作品に仕上げていきます。



今回は各講師が考えた様々なテーマのモチーフを描きました。
西洋画のような籠に入った果物の静物や、生きているインコを画面の静物と組み合わせて絵にするなど普段と少し変わった課題の卓もありました。

動物などは大学に入ってからも描くことがあると思いますが、大体は別の場所で取材したものを自分の絵に配置するというもので、直接対象を見ながら本画を描くことはできないことが多いです。
なので絵の中に動物を登場させる場合は、鳥の場合はどのように留まるか、重心はどうなるか、首はどう傾げるのかなど良く観察する必要があります。



また、今回の着彩では背景付きの絵を制作している人もいました。
普段の静物着彩では背景は描かず紙の地にする場合が多いですが、モチーフと背景とのやり取りは背景に色を入れた方が意識できます。
広い面積を綺麗に塗る技術も必要ですし、背景に対してモチーフがどのように見えているかを見ていく力も必要です。


各卓それぞれのテーマのモチーフをしっかり描き上げたことでできたこと、これから課題になってくることも明確になったと思います。分かったことをしっかりと整理して冬期、直前とがんばっていきましょう!



【油絵専攻】ビッグな方?からのメッセージ!

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2022年 10月 24日 13:38

河合塾油絵専攻では名古屋での愛知県芸模試・東京芸大模試と続きますが、ここである方からのメッセージが届いています。

こちらの方からです!



油絵専攻の皆さん、こんにちは。福沢諭吉です。
皆さんは「時は金なり」という諺(ことわざ)を知っていますか?
「時間は有限でお金ぐらい貴重な価値があるよ」と教えてくれている諺ですが、今回は普段あまり意識できていない考え方の紹介をさせていただきます。

ちょっと下衆に聞こえる質問ではありますが、先に書いた貴重な時間を皆さんはいくら買っていますか?金銭のやり取りで手に入れる商品、またはサービスはそのどれもが目的までの手間を省くものです。つまりは「時間」を買っています。どういうことか少し例に挙げてみましょう。

・素晴らしいご馳走が食べたい。下拵えや材料を調達する時間はないし、技量だって足りてはいないのでレビュー評価の高いレストランへ行きます。

・観光地を旅行しているのだが体力が足りない、、。滞在日数が少なくても端から端まで見て回りたいからタクシーや観光バスを使います。

・交通量調査。冬は寒いし夏は暑くて大変。なのでお金を使ってバイトを雇います。
(他にも様々な理由はありますが、、、)


私たちはお金を使って、本来かかるはずの時間を別の作業にまわせるのです。

油絵専攻の皆さんは決して安くない金額の画材を購入されているはず。その金額に見合ったパフォーマンスを購入した画材で出せていますか?
現状満足できない制作が続いている人は一度見直してみてください。良い性能ではあるが自分の作風に合っていない速乾剤や筆などetc。その分必要な画材を少なく仕入れているから減る試行回数と完成度。何が多くて何が足りないのか道具箱の中を適正金額に調整してみましょう。
正しくお金を使えれば、皆さんが本来到達できる作品の完成度はその先にあるはずです。

そんな考え方もアリだと今回は紹介させていただきました。
普段意識していないことを取り入れれば見えてくる光明もあるはずです。

頑張る画学生を諭吉は応援しています。


以上が福沢諭吉さんからのメッセージでした。
皆さんも是非、お近くの画材屋で検分してみてはいかがでしょうか。

芸術の秋。

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2022年 10月 03日 10:54

中学美術コースは美術館に行き、
 「本物の油絵作品を見てから、油絵を描いてみよう!」
という授業をおこないました。

河合塾美術研究所から一番近い美術館は、SOMPO美術館です。
早歩きで6分ぐらいのところにあり、中学生は学生証提示にて企画展も無料です。

ものすごくお得です。

都内でも中学生は入館無料の美術館がたくさんあります。
ちょうどそのお年頃は興味のない作品かもしれませんが、素通りでもよいのです。
とにかく、本物にふれる機会を増やしてほしいですね。
学校・塾・ご近所など身近にある美術館に通って、あなただけのお気に入り作品を見つけるのもよいでしょう。

さて鑑賞当日のお話にもどりましょう。
企画展示は印象派あたりの作品が多く来ていました。
油絵というイメージがわかりやすい作品群でした。
そして、所蔵されている常設展示ゴッホの「ひまわり」はフラッシュなしで、撮影オッケー‼
ふとっぱらですね。
作品数もちょうどよいものでした。


翌週、油絵を制作しました。

キャンバスも数種類から選び、絵の具・筆・溶き油などこちらで支給し、簡単なレクチャーをしてから制作しました。




3時間弱で終われるのか?心配していましたが、全員サインまで入れて完成しました。







学校行事等でお休みの学生も多数いましたが、またいつか、どこかのタイミングで油絵体験をできればと思っています。

次回の授業では彫刻の講師指導にて、立体動物制作です。

楽しみですね。

石膏像分析!見えないものを見えるようにする

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2021年 11月 11日 18:43

ご無沙汰しております。
彫刻科です。

今回は石膏像の構造を理解する、特別な課題を紹介します。



一見普通の石膏像ですが、よく見ると、、



何やら細い線が絡みついています。
実はマスキングテープを石膏の稜線にそって巻きつけてもらっています。

この課題は、「普段見ている"稜線"や"形のつながり"の意識をテープで再現して、実際に見えるよ
うにしよう」というものになります。



学生の皆さんはよく「部分で見ずに、つながりを見よう」云々と言われることがあると思います。
はじめは「何のこっちゃ」というように思った方も多いと思いますが、これは実際石膏像ないし、モ
ノを捉える上で欠かせないことなのです。



形の構造の理解として、じっくり石膏像を観察してもらっています。
ちなみに何となく形が弱く見えたり、単純に見えてしまう人は、形のつながりの意識ができていな
い傾向がありますね。



今回は人数も多くないため、大きめの像を選んでやっていますが、小さな首像でも十分勉強にな
りますよ!



稜線によって現れてくる面の構成まで意識していければより深く構造を理解できるようになれるで
しょう。
これらは一見地味な要素ですが、本当に作品の仕上がりに影響してくるのです。
白米が美味しくないと、おかずもいまいちになってしまうようなイメージでしょうか。。

稜線や形のつながりの理解ができていないデッサンは、描写がされていてもあまり魅力を感じれ
ないですからね。

自分の作品が「いまいちシャキッとしないなぁ」と思っている方は、
是非この基礎力を身に付けて、石膏デッサンや模刻で生かしていきましょう!

以上、久々の彫刻科でした!

日本画本科:課外授業・三浦半島スケッチ

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2021年 11月 05日 12:16

こんにちは、日本画本科です。
緊急事態宣言も明け、感染も落ち着いてきている時期なので、外に出てスケッチの授業です。
今回は海の景色、磯の生き物を求めて三浦半島に出かけました。







磯にはヤドカリ、エビ、カニ、ハゼ、ウニなどの生き物がたくさんいました。
タッパーに入れてじっくり観察しスケッチします。(もちろんその後は海に返します)
タッパーはフタが白く、シンプルな形のものにすると観察しやすいです。
みんな楽しそうに生き物を探して、捕まえるのがとても上手な子もいました。












貝がらや木の実など細密画のモチーフになるようなものもたくさんありました。



描くのに夢中になりすぎて満ち潮で濡れてしまった子もいました。外でのスケッチは周りに気を配りながら描かないといけないことも学べましたね。









海の風景をスケッチしたり、生き物を観察したり、たまに砂で彫刻を作ったり(笑)、普段のアトリエではできない体験をした1日でした!


河合塾では冬期講習の申し込みがスタートしています。定員に達し締め切りとさせていただいた講座もありますので、申し込みはお早めにお願いします。
http://art.kawai-juku.ac.jp/kanto/short/

自己ベスト着彩

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2020年 12月 04日 18:16

こんにちは!日本画講師の柳です。

寒さが厳しくなり、いよいよ2020年も終わりに近づいてきましたね!
冬は空気が澄んで、空が綺麗に見えるのでとても好きです。


先日「自己ベスト着彩」という課題を行ったので紹介します!
5名の講師がこだわりを持って出題した数種類のモチーフの中から、生徒が描きたいものを選び制作するという課題です。









和風、洋風、レトロ、モダンなど、様々なモチーフが用意されました。
講師が私物を持参したということもあり、普段はあまり描かないような珍しい物も集まりました。








3日間制作ということで制作時間も長く、じっくりモチーフと向き合い完成度の高い作品を目指しました。






みんな集中して描いている様子、、素晴らしいですね!
「自己ベスト」を更新できた人も多いのではないでしょうか。


モチーフを見た時に感じた魅力を、絵の中でどのように表現していくかは人それぞれですが、自分の良さを知り、誰にも譲れない「こだわり」を持って制作することが大切だと思います。

この調子で冬期講習も、更なるレベルアップを目指して頑張りましょう!


日本画本科:日本画制作実習

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2020年 09月 27日 10:56


夏期講習も終わり、10月頭には芸大模試が行われます。それにともない本科では着彩課題が増えてきました。しかし、河合塾はただ受験の絵をたくさん描くだけではありません。日本画制作を取り入れることにより、いかにいい形や重なりが重要かを学び、受験の着彩のレベルアップを目指します。

今回は3日間で日本画を一枚仕上げました。
目的は
①日本画材の扱いに触れ、基本的な描き方を学ぶ。
②良い形、重なりを選ぶ。空間とモチーフの「地と図の関係」を考える。
です。
日本画科と言っても、入試の段階では日本画を描くことはないので大学に入ってから日本画材を勉強していく人が多いです。今回一足早く日本画を描いてみて、普段使っている水彩絵具との違いを体験しました。
また、本画(日本画)はシルエットの形がしっかりと出るので、良い形かどうかが絵のクオリティーを左右します。そしてモチーフをどう配置し、間をどう取るのかによって作者のねらいが出るのでそこも大事に考えました。

今回のモチーフはピンクの百合です。
講師がデモストをしながら技法をレクチャーしました。



まずは麻紙(まし)という和紙をパネルに水張りします。




水張りした紙を乾かしている間にスケッチ開始です。
花の良い形、重なりを普段よりもさらにこだわって描いていきます。スケッチブックのサイズが足りなくなった人は紙を継ぎ足して描いていました。





スケッチが終わると構図を決めて麻紙にトレスします。そして薄墨でトレスの線をなぞっていきます。これを骨描きと言います。
何度も同じ形を描く作業ですが、より良い形、線を描くように意識します。

その後薄墨で少し調子を入れ、絵の雰囲気を出しておきます。


次は彩色に入ります。まず背景を二色のグラデーションで作ります。全体に絵具を塗り、白い花の部分は絵具を軽く落としておきます。何度かくり返して背景ができてきたら次はいよいよ百合の彩色です。








百合の花には胡粉の白を使います。今回は本格的な胡粉の溶き方を勉強しました。少ない膠で定着よくさせるには手間がかかります。



花を描いていくことは日本画科の受験生なら慣れていますが、日本画材を使っての表現に苦戦している様子もありました。
しかし様々な発見をしながら描いた作品は、同じ百合のモチーフでありながらそれぞれ個性的で見応えのあるものになりました。






最後にサインや印を入れて完成です!



作品は三者面談があったのでロビーや踊り場に展示し、三者面談時に保護者の方にも見てもらうことができました。



本画を描いてみると分かることもたくさんあります。
この経験を受験対策にもつなげていってもらいたいと思います。